menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第20回  円満な事業承継のポイント

会社と社長のための資産管理講座

事業承継は、経営者にとって非常に切実な問題ですが、
当面の事業計画や資金繰りなどに比べて緊急性に乏しく、つい先伸ばしにしているのが実状ではないでしょうか。

早めに事業承継に着手すれば、納得のいく後継者選びができ、その経営手腕を見守りながら支援することも可能です。
しかし、何も手を打てないうちに病に倒れたり、認知症などで正常な判断力を失ったりしては、家族や社員の混乱は必至です。
事業承継は、徐々に環境を整えながら行なうものなので、
次のポイントに留意して充分な時間的余裕を持って取り組みたいものです。


1.社長のライフプランと会社の長期ビジョンとを融合させる
どの時点で退職し、どのようなセカンドライフを送りたいのか。
退職後の会社経営への関わり方も含めて、社長のライフプランと会社の経営計画をすり合わせることが必要です。
頭の中だけで考えていると矛盾に気付かないこともあります。


2.事業の将来性、継続性を判断する
事業の将来性、業界の将来展望などを判断し、将来へ引き継ぐべき事業であれば、経営基盤の強化に努めます。
また、個人事業の場合には法人成りが挙げられます。


3.経営方針を確定し明示する
中長期経営計画に基づいた明確で説得力のある経営方針を明示します。
将来を見通すことによって、従業員やその家族の不安を取り除き、安心して働くことができる環境整備を行ないます。


4.経営資源を承継する
育てた人材や技術、信用力などを確実に承継し、さらに発展させる環境を整えます。
特に承継させるべき大事なことは、今社長がお持ちの経営理念や価値観など目に見えない無形財産です。


5.新経営体制を確保する
旧経営陣から新経営陣へ順調にバトンタッチできる体制を整え、取引先や金融機関などへの根回しも行ないます。
現社長のブレインが新社長のブレインに相応しいかも検討します。


事業承継は、適切な指導者やアドバイザーがいないと、漠然と考えていても先送りされがちです。
事業承継には充分な時間をかけることを覚悟し、スケジュールを工程表にして、いつまでに何をするか具体的な内容を
洗い出し、計画に沿って着実に実行することを社長自ら決意することが、円満な事業承継の第一歩になります。

第19回  生命保険を活用した会社の資産づくり前のページ

第21回  「自社株相続に関する条件整備にも関心を!」次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連記事

  1. 第31回 「2007年問題の次は2010年問題です」

  2. 第57回「資産運用の考察 日本再生と健康・医療介護・子育て産業」

  3. 第22回  「分散投資の必要性」

最新の経営コラム

  1. 「辞める理由のないお志事をしよう!」(角田識之の社長学2.0 9月29日号)

  2. 第78回『今、日本と海外はどう動いているのか?』~北海道、沖縄、韓国ソウル、インドネシア視察報告~

  3. 第172回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方94「美味しいお茶の入れ方」と「丁寧なお見送り」

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社員教育・営業

    第62講 クレーム対応のルールを間違って理解しているから失敗する(2)
  2. 経済・株式・資産

    第92話 中小企業の税負担を減らす経理(在庫)
  3. マネジメント

    第86回 『私の「降格」体験』
  4. マネジメント

    挑戦の決断(16) 天下取りのため正統性を掌握する(曹操)
  5. 経済・株式・資産

    第1回 卸売業の機能をうまく活用した秀逸なビジネスモデル「コスモス薬品」
keyboard_arrow_up