三越銀座店地下2階食品売り場で、4月11日~17日まで一週間限定で、丸の内タニタ食堂のランチをアレンジした「特製ランチボックス」の販売と、イートインでの提供を行っている。
健康機器のタニタ社員食堂のレシピを載せた、「体脂肪計タニタの社員食堂」という本は、販売累計が482万部を突破しているが、今年は1月に「丸の内タニタ食堂」(週刊「社長のメシの種」第45号参照)もオープン、3ヶ月たった今でも朝8時半に行って整理券をもらわなければ食べられない状況で、「食べてみたいが食べられない」という状況が続いているため、今回のランチボックスの販売が企画された。
販売されているランチボックス(弁当)は、丸の内タニタ食堂と同様500kcal前後、塩分を3g前後に押さえた「日替わり」と「週替わり」の2種で、ごはん、主菜、副菜2品を縦に重ねたパッケージにして、945円で午前10時と午後3時の2回、1人2個まで販売している。
私は初日の夕方に買いに行ったが、行列はできていたものの混乱なく買え、夕食で食べたが味も量も適度で、健康を考えている人のランチには良さそうだ。
今回の期間限定販売の結果を踏まえ、メニューの調整、品目の拡充、生産体制の整備を行ない、夏から丸の内タニタ食堂と三越銀座店で、日替わりメニュー14種類、週替わりメニュー2種類を2週間単位でローテーションしながらランチボックスを本格販売する予定だという。
タニタは体重計、体組成計、体脂肪計、尿糖計など、「健康をはかる」機器を製造してる会社で、そこから食事・運動・休養のベストバランスにより「健康をつくる」ことの提案を行っているが、健康面で大きなウエートを占める食事に関しては、まず自社の社員に対して社員食堂で実戦して成果を出し、それが話題となったために、そのメニューをレシピ本として出版した。
その後、レシピ本を購入した一般の人からの、「社員以外でも食べられる場所を提供してほしい」という声に答えて「丸の内タニタ食堂」をオープン、そこが大人気となり、「並ばずに毎日食べたい」「ショッピングの合間に気軽に利用したい」といった要望が多く寄せられたために、今回のランチボックスを企画というように、お客様の要望に応える形で一歩ずつ事業を拡大している。
また、丸の内タニタ食堂を出店する際は、関西を中心に居酒屋などを展開する(株)きちりと業務提携することで、自社が持たない店舗の企画やデザイン、設計施工、食材の調達、オープン時のノウハウなどを補っている。
今後のタニタの動きには新事業展開の事例としても注目している。
======== DATA =========
●三越銀座店
http://ginza.mitsukoshi.co.jp/
●丸の内タニタ食堂
http://www.tanita.co.jp/company/shokudo/index.php
●週刊・「社長のメシの種」第45号 タニタ食堂
http://www.jmca.net/column/takashima/report/meshi_045.html