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税務・会計

第13回 大きくなれば会社と風船は壊れてしまう

新・会計経営と実学

こんな相談を受けました。

……私の会社は現在20人ですが、製造から営業まで私が走り回っています。これ以上大きくなると
"会社とオデキは大きくなれば必ず潰れる"との例え話のようになってしまうのか、不安になってきます。
どうすればいいのでしょうか……。


創業時の会社を考えてみて下さい。社長は、図のように、何から何まで一人でやらなければなりません。
朝起きて、「お金がないので、今日は何とかしなくちゃ」と思い、
寝る時にお金の勘定をして、「ああ今日も何とか終わった」と振り返ります。

≪創業時の中小企業の社長≫
tam1201-1.jpg


しかし、会社がどんどん大きくなっていきますと、会社の中が見えなくなってくるものです。
京セラでも滋賀工場ができたころ、そうした兆候が現れ始めました。


そんな時、当時社長であった稲盛名誉会長は、
「孫悟空のように、自分の毛をふっと吹いて自分の分身ができたらどんなに良いだろう。自分のような
共同経営者がいたら、もっと利益が上がるはずだ」と考えました。

そこで、会社を小さな部門に分けて、各部門に自分の身代わりとなるリーダーを置き、そのリーダーを
育成していきました。


中小企業でも会社を細かく分け、社長の身代わりを置き、部門ごとの採算をみることが必要です。
そのためには、まず、営業部門と製造部門に分けます。
そして、営業部門は営業所ごと、製造部門は工程ごとに分けて、最終利益までわかるような部門別の採算表を
つくっていきます。

さらに、毎月の部門ごとの利益目標をリーダーに立ててもらいます。
毎月の目標を達成するためには、毎日、売上と経費を追いかけていかなくてはなりません。
つまり、日銭計算をするのです。

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  (各部門を小さな単位に分け、日銭で採算をだしていく)


次に、各責任者に経営者意識を強く持ってもらいます。
つまり、「自分の家計簿だったらどうするんだ!」「赤字になったら自分のへそくりをだせ!」
「倒産すれば自宅がなくなるんだぞ!」という意識です。

tam1201-3.jpg
    (各責任者に経営者意識をもってもらう)


最後に、1カ月間がんばってきた成果を、みんなの前で発表してもらいます。
「前月の結果はこうでした。今月は何としてでも目標を達成します」というふうに、前月の結果と明日の夢を
語ってもらうのです。

tam1201-4.jpg
    (前月の成績と明日の夢をみんなの前で語ってもらう)


このように自分が創業時行っていたことを、各部門が責任を持って行う経営システムをつくるのです。


しかし経営システムをつくるだけでは不十分です。
その中に、社長の創業時の魂を入れることが必要なのです。

そのために、経営会議の舞台をつくって、緊張感を持った会議を行い、真剣勝負で議論を戦わせます。
その舞台で、堂々と成績を発表するためには、自分の部門の数字の中身をしっかり見ていかなければなりません。

こうした経営会議を重ねていくことで、その数字を何が何でもよくしていくんだという意識が芽生えてきます。
こうして採算表に魂を入れていくのです。


皆さんの会社でも、ぜひともこのような経営システムをつくって、採算表の中の数字に社長の創業時の魂を入れ、
部門ごとの利益を上げていただきたいと思います。

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