例えば、
●瞬きが多いとき・・・緊張している→いつも以上に優しい笑顔で話しかける
●瞳が向かって右下を見ているとき・・・疲れている→例えば休憩時間の順番を相手に「先に取って」と対処の提案が出来る。
●両手を組んでいるとき・・・心をクローズしていることが多い→コミュニケーションの一つとして、敢えて相手の仕草を真似して視覚で一体感を匂わす。さらに自分から両手の距離を徐々に離してその仕草を相手にミラーリングしてもらえるように誘導する。
●貧乏ゆすりをしているとき・・・何らかのフラストレーションを感じている→「空調の具合はどう?」のような当たり障りのない明るいお声かけをする。
などがあります。
皆さんも社内のスタッフと情報交換をなさってください。ホスピタリティの対応に役立つこれらの観察ポイントや仕草の意味が分かると相手がスタッフであってもお客様であってもリスペクトやホスピタリティを具体的に出しやすくなります。このとき大事なのは、定期的に情報交換の場を継続して設けられるかどうかです。このような場はお互いの刺激になり、リスペクトやホスピタリティを当たり前のように内包出来る組織にしていくモチベーションとなります。さらにこれからもAIに凌駕されない未来を守るためにも、「人と人の温かい関係」は原点と考えます。
最後に、もう一点。人は十人十色です。一つの会社であってもいろいろなタイプの人がいらっしゃるはずです。そのメンバーがリスペクトやホスピタリティという同じ目的に向けて心合わせをするということは容易なことではないはずです。その意味から私が研修の中で申し上げることの一つに「本来の自分を超えて相手の良いところを探せる私として出社する」があります。
誰にでも良いところが絶対にあります。ダメダメあの人は無理なんてことはありません。どんな小さなことでもいいのです。時間をかけさえすれば探せます。言葉を変えて言うと、ダメダメと思った当人の視野の狭さでまだ探せない可能性もあります。その場合は「これは一大事!」と思って「関心」をマックスになさって一生懸命探してください。
なぜ良いところに拘るかというと、良いところを探す方の心を「快」になさっていただきたいからです。「快」でないとゆとりがなくて、とても人をリスペクトする立ち位置には立てません。全員のスタート地点は、心が「快」、そこから始まります。同感と思われた方は、さっそく同じ部署の全員の良いところをノートにお書きになってください。ただし今後その方の良いところが、あなたによって増える可能性があります。ノートの使い方はお一人一ページでお願いします。
2