こんにちは。溶けるような厳しい暑さの次は大型台風…。ひと昔前とは別世界なほどハードな夏ですが、そんな中でも心身が喜ぶ瞬間が一つでも多くあるよう願います。
さて、さっそくですが、質問です。あなたはご自身の書く字に自信がありますか。「自分は字がうまい、得意だ」そう自負する方はどれくらいいるでしょうか。
研修等でこの質問をすると、100人に一人くらい手を挙げてくれる方がいます。そうです、あくまで感覚的なものですが、字を書くのが得意な人は100人に一人くらい。
何が言いたいのかというと、当たり前のようですが、大概の人は字を書くのが苦手なのです。
美しくより、読みやすく
「字を書くのが下手だから」という理由で手書きを敬遠する人もいるようですが、受け取る側にとっては文字の形より、「わざわざ手書きで届いた」というサプライズのほうが、強いインパクトを与えます。
手書き文字は他の何者にも書けない世界に一つのオリジナル。その人ならではの温かみや人間味が見てとれます。
その温かみや人間味が、親しみとなって、「ありがたい」「嬉しい」「礼儀正しい人だ」「できる人だ」といった喜びや評価につながるのです。
書くときには美しさより、読みやすさを目指しましょう。「美しく書こう」という思いには、自分を良く見せたいというあざとさが見え隠れするのに対し、「読みやすく書こう」という思いには、相手への思いやりの気持ちが感じられます。
具体的には、次の3つを意識してください。
- 大きな字で書く
- 太字で書く
- 青で書く
黒ではなく、青で書く
字を書くことに対する苦手意識の強い人ほど、小さな字でこちょこちょと書き連ねる傾向が強いようです。しかし、小さな字は誰の目にも読みにくいですね。自分のためのメモとは異なり、手書きの1枚は相手を思って書くものですから、やはり大きく書くほうが喜ばれます。
そして、大きく書くには太字のペンを使いましょう。太字だと線の太さで字がつぶれてしまうため、おのずと大きな字で書けるのです。
さらに、青で書くことについては、青だと元気がよく、さわやかな、若々しい印象になるからです。「黒ではなくて?」と違和感を覚えるかもしれませんが、手書きの1枚は書類とは異なります。ひと言で青と言っても、明るいスカイブルーもあればシックな紺もあります。
わたしの場合、真夏のうだるような暑さのときには涼やかなターコイズブルーを使うなど、その日の気分や送る相手との関係性によって様々なブルーインクを使い分けています。
「細字ではいけない」「黒では書かないほうがいい」などと言っているのではありません。細字が好きな人もいますし、墨の筆ペンを器用に使いこなす人もいます。最終的には気に入ったペンで書けばいいのですが、とはいえ、自分の字に苦手意識の強い人ほど先ほども挙げた3つのポイント、①大きく書く、②太字で書く、③青で書く、を心がけてみてください。