「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
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- 第84回コミュニケーション上手になる仕事の進め方 5
今回から、「好感を持たれる電話応対」についてお話いたします。皆様は電話応対という言葉を聞いてすぐに何を感じますか。一般的には、姿が見えない相手と姿を見せられない自分という関係性の中で仕事を進めるのですから難しいと捉えられています。特に新人さんは、ベルの音を聞いただけでまだ受話器を取っていないのに緊張してしまうことでしょう。
しかし電話応対もスキルを覚えさえすれば決して難しくありません。では、まず最初に松尾が実際に自分の耳で聞いたいろいろな会社のいろいろな受け手の第一声を紹介いたします。
➀(まるで疲れたような声で)「おはようございます。」松尾の印象は・・・やる気があるのかしら?それとも体調が悪いのに無理しているのかしら?
②(何を言っているのかわからないゴニョゴニョした声で)「・・・ござ・・ます」松尾の印象は・・・虫歯でも痛くて口があかないの?
③(はっきりとした声ではありますが)「オハヨウゴザイマス」松尾の印象は・・・温かみがなく、もしかしたら録音の声?
④(女性の声ですが)「はようございます」
松尾の印象は・・・えっ、えっ?「はようございます」ってもしかしたら「お」が相手に聞こえていないことに気付かないの?
⑤「おはようございます ↑」もしくは「おはようごいまーす」(語尾が上がってしまったり伸びたりしている)松尾の印象は・・・学生さんのアルバイト?
⑥(若い女性の声でいきなり)「へい、○○会社でございます」松尾の印象は・・・今あなた、たしかに「へい」と言ったけど!
⑦(若い男性の声で)「はい。○○会社でごぜえます。」松尾の印象は・・・ごぜえます?(ザの口の開閉がキチンと縦に開いていなかったので、ゼになってしまったのです)時代劇ではないんだから。
⑧(明るく元気に、かつ爽やかに)「はぁい。○○会社です」松尾の印象は・・・感じはいいけれど「はぁい」ではプライベートでしょ。
⑨(ウルトラスピードで)「ペラペラぺラ~~~」松尾の印象は・・・聞き手に理解できるスピードってご存知ですか。
⑩(消え入るような声で)「おはようございますぅ」松尾の印象・・・あれぇ、倒れてしまったかしら?
くりかえしますが、すべて自分の鼓膜が聞いてきた相手の第一声です。敢えて残念ながらよろしくない例を綴りました。他に何かないかしらというのではなく⑩までがアッという間に埋まりました。もちろん良い例も山ほどありますが、皆様にスキルを高めていただくためには、よろしくない例でもポイントさえつかめばすぐに印象を変えることが出来ることを学んでいただくために挙げた実例です。
これらの実例の会社が、例え一部上場の会社であっても、毎年大黒字続きの会社であっても、一度第一声が唇から外に出てしまったら、会社のマイナスの印象はすぐさま評価されてしまいます。それを払拭するにはマイナスをゼロにし、さらにプラスにしていかなくてはならないので時間の無駄です。
また角度を変えて考えると、受け手の心も掛け手の心も常に同じとは限りません。むしろ刻々と心理は変化します。平常心での電話応対が大切ですので、スキルでマスターしていくのが得策です。
そのような意味からも電話の受け手と掛け手の立場にたった「好印象を与える電話応対」を、次回より是非一緒に学んでいきましょう。
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