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第63回
《南海電車》は何回乗ってもなんかいい!
~130周年を迎えた日本最古の私鉄が国内外で大人気?!~

次の売れ筋をつかむ術

 

 
南海と言えば関西ではおなじみだが、首都圏をはじめ全国的には
聞いたことはあってもあまりなじみがなく、イメージが湧かないかも知れない。
 
企業名は南海電気鉄道株式会社で、地元では略して、
南海、または、南海電鉄、南海電車と呼ばれる。

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関西において、大阪のミナミ(大阪府大阪市中央区と浪速(なにわ)区にまたがる繁華街、キタとともに
大阪の二大繁華街の一つ)の一角にある大ターミナルの難波(なんば)と、
関西国際空港(通称・かんくう、大阪府泉佐野市・泉南郡田尻町・泉南市)、和歌山(和歌山県和歌山市)、
高野山(和歌山県北部の伊都郡高野町(いとぐんこうやちょう))などを結ぶ鉄道を経営する、
東証1部に上場している全国有数の大手私鉄の1社だ。

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社名の南海は、堺~和歌山間に鉄道を敷設する際に、律令制による紀伊国(きいのくに)が属する
南海道(なんかいどう)にちなんで名付けられた。
 
実は南海は現存する純民間資本としての日本最古の私鉄である。

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その南海電鉄が、2015年度に130周年を迎えたのと、まさに軌道を一にして、
国内外から大きな注目を集めているのだ。

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●ネットを駆け巡った南海電鉄のほっこりエピソード
 
2016年1月26日、南海電鉄に関する微笑ましいエピソードがネット上を駆け巡った。
 
鉄道ファン歴三十数年という「まさき@赤城さん並の大食い」(@masaki_nkt)さんのツイートが、
アップされた写真とともに、2万件以上もリツイートされ、同じく2万件以上もの
「いいね!」が押されたのだ。

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・南海の社員さんが出てきて何か始めたな~って思ったら、
車両前頭にかわいらしい装飾(雪だるま)を作って行きました(´ー`)

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・「こうや」もかわいくしてもらってよかったね!

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・雪だるま、ホームにもある!きゅん……!

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・発車前にガラスクリーナーで窓をきれいにしてます。
雪だるまのような遊び心も、安全運行のための視界確保の小さな心配りも忘れて無いようです。

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・こんな遊び心満載の南海電鉄ですが、山奥の秘境駅にも保安要員として駅員を配置して
安全運行に気を配ってるのは流石だと思います(´ー`)

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運転手さんや車掌さんが先頭車両のステップにかわいい雪だるまを作って載っけたまま出発進行!
 
遊び心いっぱいだけど、視界確保も安全運行もしっかりやっている。
 
論より証拠。雪が降った次の日のこの手作りの雪だるまと、視界確保、安全運行への配慮は、
南海電鉄がいかに素晴らしい会社かを物語っている。

 
●パ・リーグ史上最強と呼ばれた「南海ホークス」の思い出
 
南海の名前から、往年のプロ野球ファンならば、
かつてパ・リーグで大活躍したプロ野球球団の「南海ホークス」を思い出す人も多いだろう。

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そのホームグラウンドだった「大阪スタヂアム」
(通称・大阪球場またはナンバ球場、大阪市浪速区に存在したが後に解体)や
「中百舌鳥(なかもず)球場」(大阪府堺市にあったが後に解体)も南海電鉄が経営していた。

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南海電鉄の昔の社章が、車輪の両側に羽根(翼)の付いた羽車であったため、
鳥にちなんで「南海ホークス」という球団名になったと言われる。

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今も難波駅の北側入口の上には羽車をかたどったモニュメントが静かにたたずんでいる。

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南海電鉄は1988年(昭和63年)にプロ野球から撤退したが、その後の「福岡ダイエーホークス」、
「福岡ソフトバンクホークス」へと、現在も「ホークス」の球団名は継承されている。
 
野球好きならば、南海と聞けば、緑色のユニフォームが思い浮かぶに違いない。

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その頃は列車の塗装も緑で、当時は緑色がコーポレートカラーだった。
 
関西国際空港の開港を翌年に控えた1993年にCIを行い、
ロゴマークを「NANKAI」に変更するとともに、
コーポレートカラーもファインレッドとブライトオレンジの組み合わせに変わった。

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トレードマークは総合生活企業として未来に向けて力強く羽ばたく姿勢を表現している。
 
南海電鉄では、創業130周年を記念して、懐かしの緑色の旧塗装に塗り替えた「特急サザン」を、
2015年6月から2016年3月末まで期間限定で復活させた。

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●特急「ラピート」~未来的かつ懐かしい"童心回帰鉄道"~
 
南海と聞くと、「あの『鉄人28号』に似た列車の会社」という人も多いに違いない。

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1994年のデビュー以来、その人気は衰えることがない。
 
名前は「ラピート」と言い、南海本線・空港線を走る関西国際空港への特急連絡列車だ。
 
「ラピート」とは、ドイツ語で速いを意味する"rapid"に由来し、一般公募から選ばれた。
 
専用車両の50000系のユニークなスタイルから、『鉄人28号』によくなぞらえられる。

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私も何度か公私でご一緒したことがある、
京都出身のプロダクトデザイナー・建築家の若林広幸さんがデザインした、
世界の鉄道史上に残る最もインパクトのあるフェイスを持った傑作だ。

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若林さんは、南海からの依頼を受けて、最初の打ち合わせから、なんと、わずか2日で
ラフ模型を創り上げたのだという。
 
戦前の大陸横断鉄道や弾丸列車のような力強いイメージを追求した結果、
ユニークなデザインができあがったらしい。
 
「ラピート」の、その未来的かつ懐かしいレトロフューチャーな面持ちは、
鉄道ファンの鉄っちゃんや鉄子はもちろん、子どもたちに大人気なのは言うまでもない。
 
また、それのみならず、「ラピート」は、日々の生活に忙殺されている大人や、
海外から関空に降り立ったばかりの日本初上陸のインバウンド観光客の目も輝かせる
"童心回帰鉄道"なのである。

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●赤い「ラピート」~『機動戦士ガンダム』とのコラボで売上7倍!~
 
注目度が高く、絵になる「ラピート」は、他の企業やコンテンツとのタイアップによる
ラッピング列車が大きな相乗効果を生み出す。
 
「ラピート」の運行開始20周年だった2014年には、
劇場版『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)episode7「虹の彼方に」』の公開を記念して、
「赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン」と名付け、
青から赤へと外装を塗り替えたコラボ車両の列車を運行した。

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赤色はガンダムの主要キャラクターのシャア・アズナブルやフル・フロンタルのイメージカラーだ。

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外装を赤くしただけでなく、列車の外部にガンダムの劇中に登場する
ネオ・ジオンのロゴマークを貼り付け、スーパーシート車両の内部も
ガンダムの世界観にマッチするように改装するという凝りようである。

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この結果、赤い「ラピート」の記念乗車券やオリジナルグッズは完売。
一般席の乗車率は50%から65%に上昇し、高価なスーパーシートの乗車率も従来の10%から70%へと
7倍もの急上昇を遂げた。

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●漆黒の「ラピート」~『スター・ウォーズ』で旅立ちへの夢をふくらむ~
 
創業130周年を迎えた2015年には、
12月に9年ぶりに公開された映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』と「ラピート」がコラボした
夢の列車が実現した。

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外装と内装ともに宇宙空間をイメージした漆黒が基調となっている。
 
車両ごとに映画に登場する人気ロボットの「C-3PO」「R2-D2」などのキャラクターが描かれ、
6号車のデッキには「R2―D2」のフィギュアが設置されている。

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『スター・ウォーズ』の最新作には「ダース・ベイダー」は登場しないものの、
「ラピート」は以前から同キャラクターの仮面に雰囲気が似ているとも言われて来た。
 
関西空港から飛び立つ人も、降り立つ人も、「ラピート」での移動の最中、
『スター・ウォーズ』の主人公になったように、新たな"旅立ち""冒険"へと夢をふくらませられるだろう。
 
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●「特急サザン 戦隊ヒーロー/妖怪ウォッチ」~ちびっ子"移動遊園地"~
 
タイアップ・ラッピングについては、難波駅~和歌山市・和歌山港駅を結ぶ「特急サザン」も
負けてはいない。
 
特にちびっ子たちには大人気で、新しいタイアップの告知が出ると、お父さん、お母さんは、
週末、お子さま連れで、まさに特別に急いで南へと向かうことになる。
 
2014年は、ちびっ子に大人気の戦隊シリーズ『烈車戦隊トッキュウジャー』をデザインした
「特急サザン」を運行。

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2015年には、子どもたちに爆発的人気を呼ぶ『妖怪ウォッチ』仕様の
「特急サザン 妖怪ウォッチ号」を運行。

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「ジバニャン」「ウィスパー」「コマさん・コマじろう」といった人気キャラクターを
車両の外装に大きくラッピングしたり、指定座席のヘッドカバーや車両デッキにも
キャラクターが配されている。
 
期間中は、大阪府泉南郡岬町にある、南海電鉄が運営する遊園地「みさき公園」での
キャラクターショーも開催されている。

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キャラクターたちと一緒に列車に乗車し、車内で写真撮影をしたり触れ合いながら
「みさき公園」を訪れ、まる一日、遊べるツアーも組まれている。
 
タイアップ期間中は、「特急サザン」が、ちびっ子ご用達の"移動遊園地"となるのだ。

 
●"インバウンド・ゴールドラッシュ"を牽引する"黄金路線"
 
いつの世もあらゆる事業の永続的な成功は、「天の時、地の利、人の和」にかかっている。
 
関西国際空港と各地への玄関口である難波を結ぶ南海電鉄には、天の時、地の利も味方し、
海外からのインバウンド観光客の増加が大きな追い風となっている。

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関西空港は、日本初のすべてが人工島からなる海上空港であり、日本初の24時間運用が可能な空港だ。

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時差に関係なく離着陸が可能なため、世界のあらゆる国と地域からの航空会社が乗り入れしている。
 
中国をはじめアジアからの観光客が激増し、
今や関空は"爆買い空港"、南海の関空線は"爆買い路線"となり、ますますにぎわいを増している。

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南海電気鉄道の遠北(あちきた)光彦社長は、
 「関西国際空港と難波を結ぶ空港線が好調だ。2015年度上期の利用者数は20%増、
  全体でも5%増と空港線の増加が押し上げた」
 「大きなカバンを持った観光客のために、2016年度には、座席数を減らして荷物置き場を設けた
  新車両を空港急行などの空港線に導入したい。
  深夜に関空を発着する格安航空会社路線の増加に合わせて鉄道運行時間拡大が可能か、
  騒音やメンテナンスの問題と照らし合わせて検討中だ」
と意気込む。
 
ビザ発給要件の緩和や円安の効果により、2015年の年間訪日外国人観光客数は、
2014年の約1341万人と比べて、47.1%もの大幅増の1974万人となった。
 
大阪で万博が開催された1970年(昭和45年)以来、実に45年ぶりに、
日本人の出国者数を訪日外国人数が上回った。
 
政府は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年(平成32年)の
訪日外国人観光客数の目標を、当初の2千万人の倍の4千万人台に引き上げる方向で検討に入った。
 
2015年の訪日客の年間旅行消費額も過去最高の3兆円台半ばとなり、
過去最高だった2014年の2兆278億円を大幅に更新。
政府目標の年間4兆円の達成も視野に入ってきた。
 
関西空港と、外国人に人気の観光地をつなぐ南海電鉄は、
"インバウンド・ゴールドラッシュ"を牽引する"黄金路線"となりつつある。

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●欧米からの旅行者が激増!京都をしのぐ人気の"天空の聖地"
 
インバウンドの外国人観光客と言えば、今や中国からの旅行者を中心に考えられがちだが、
南海電鉄の路線には、欧米からの旅行者が激増している地域がある。
 
もっとも日本らしさを感じられると、今やその人気は京都をしのぐほどだ。
 
それは"天空の聖地"高野山である。

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高野山は、平安初期の816年に、空海(弘法大師)が、時の嵯峨天皇から標高約1000mの同山を賜わり、
真言密教の修行の地として開いた。
 
和歌山県の山奥に位置する高野山は、真言宗の総本山・金剛峯寺(こんごうぶじ)を中心に
117の寺院が伽藍を連ね、西端の大門から東端の奥之院まで約5kmある。
 
全人口約3300人、その内、僧侶が3割強を占める静かな祈りのまち・高野町に、
2013年以降、人口の15倍以上の年間5万人を超える外国人観光客が訪れている。

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2000年の外国人観光客数は約7200人だったのが、近年、急速に増えている。
 
しかも、外国人の3分の2がヨーロッパからの来訪者で、その半分はフランス人だ。

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南海電鉄が運営するケーブルカーの中でもフランス語のアナウンスが流れ、
宿坊には英語のみならずフランス語のパンフレットも置かれている。
 
開創1200年を迎えた高野山に、欧米人観光客が激増しているのには2つの理由がある。

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1つは、2004年に、高野山町石道と山内の6つの建造物が、熊野、吉野・大峯とともに、
「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録されたためだ。

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もう1つは、2009年に、「ミシュラン」の旅行ガイドであるグリーンガイド・ジャポンで
三ツ星を獲得し、「わざわざ訪れる価値がある観光地」として紹介されたことである。

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以前は東京や京都や奈良から巡ってくる旅行者が多かったが、
今や高野山を訪れること自体を目的に来日する人も少なくない。
 
彼らの多くが宿坊に泊まって、夜は精進料理をいただき、早朝から勤行に参加するのだ。
 
高野山には、聖域らしさが残り、観光地化されていないことが人気の秘密である。

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南海鉄道は欧米からの巡礼者を運ぶ"聖なる列車"となっているのだ。

 
●世界の全都市の中で「2016年に訪れるべき16地域」の第1位は?
 
南海電鉄のメインターミナルである「なんば」エリアも、近年、爆発的な人気を呼び、
世界中の旅行者から熱い視線が集まっている。
 
アメリカ・カリフォルニア州に本社を置く、
いわゆる、「民泊」のための空き部屋の貸し借りを紹介する
ウェブサービスの世界最大手「Airbnb」(エアビーアンドビー)が、
「2016年に訪れるべき16地域」を発表し、
な、なんと、「なんば」が位置する「大阪市中央区」が
世界の全都市の中で第1位に輝いたのだ!

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このランキングは、同社のサービスを利用した4000万人以上の
宿泊客の世界150カ国の旅行パターンを分析し、
2014年に対する2015年の伸び率を調査し、急上昇した地域が選定された。
 
16地域の中ではアジアの都市が健闘しているが、「大阪市中央区」は、
7000%増と他を圧倒する上昇率となっている。
 
 ※Airbnbが発表した「2016年に訪れるべき16の地域」
       1. 大阪、中央区(日本) – 7000%増
       2. バンコク、バンランプー(タイ) – 1230%増
       3. クアラルンプール、ブリックフィールズ(マレーシア) – 1200%増
       4. ボルドー、カピュサン(フランス)- 960%増
       5. アテネ、コウカキ(ギリシャ) – 800%増
       6. セビリア、トリアナ(スペイン)- 770%増
       7. ハンブルク、ハンマーブローク(ドイツ) – 415%増
       8. オアフ島、カネオヘ(米国) – 320%増
       9. フォルタレザ、メイレーレス(ブラジル)- 285%増
     10. メキシコシティ、ローマ・スール(メキシコ)- 275%増
     11. ダラス、オークローン(米国)- 260%増
     12. ジョージア州アトランタ、ポンシー=ハイランド(米国)- 240%増
     13. ブダペスト、第7 地区(ハンガリー)- 145%増
     14. バリ島、ブキット半島(インドネシア)- 130%増
      15. メルボルン、リッチモンド(オーストラリア) – 126%増
    16. ブエノスアイレス、コンスティトゥシオン(アルゼンチン)- 125%増
 
同社は、「大阪市中央区」が1位に選ばれた理由として、
 「大阪城といった歴史的な遺産や、黒門市場、ウラなんばなどが、
  冒険好きで今まで人が訪れていなかったエリアを見つけてトレンドを創り出す
  Airbnbを利用する旅行者に人気を呼んだ」と分析している。

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また、同社が2016年1月に発表した、
「中国の旧正月『春節』の人気旅行先ランキング」でも、
都市別ランキングで「大阪」がトップを飾った。
 
春節(2016年は2月8日)に旅するアジアの旅行者のAirbnbを利用した
予約データを解析した結果で、2位は「東京」、3位は「ソウル」だった。
 
首都圏中心の固定観念に凝り固まった日本人の多くが知らない内に、
南海電鉄の路線の中心である「なんば」が、"世界観光の中心都市"になっているのである。

 
●「ウラなんば」~おもろい男女が夜な夜な集う、今、もっとも熱い街~
 
南海電鉄のおひざ元である「なんば」は、国際的にも人気を呼ぶ「ウラなんば」をはじめ、
今後、もっともおもしろくなりそうなエリアの一つだ。

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「なんば」と言えば、お笑いブームやAKB48関連グループの人気の影響で、
全国的には、「なんばグランド花月」(吉本会館)や
「YES-NAMBAビル」(よしもと漫才劇場、NMB48劇場)によって、
お笑いや大衆芸能の都として知られている。

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一方で、近年、「味園ビル」を中心に、個性的なおもろい男女が夜な夜な集う、
BARやクラブや飲食店が集積した「ウラなんば」が形成され、
広域からの集客力を増している。

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●「なんば」は、今、未来を見据えた変身の真っ最中!
 
大きなポテンシャルに国内外から注目が集まっている「なんば」は、今、
未来を見据えた変身の真っ最中だ。
 
南海グループが運営する、南海難波駅に併設されているショッピングセンターの
「なんばCITY」は、過去最大規模の改装を行い、
106店がリニューアルし、2016年3月18日に「なんばCITY本館」、
4月27日に「なんばCITY南館」をオープン。

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そして、南海電鉄の本丸である旧本社ビル跡地には、
「新南海会館ビル」(仮称)が、2018年9月の完成予定で建設が進んでいる。
30階建で総事業費は約440億円。

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関西国際空港からのアクセスが抜群の立地にあるため、
日本の伝統文化を紹介するツーリストサロンや、
メディカル・ツーリズムのための先進医療を提供する病院を設置するなど、
外国人観光客をも対象にしたおもてなし施設を充実させる予定だ。
 
また、耐震性を高め、災害時の帰宅困難者の受け入れにも対応するという。
 
「NAMBA」は、日本と世界を結ぶゲートシティとして、さらなる発展が期待される。

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●「なんば」を中心とする南海電鉄の沿線の魅力は"ウマいお好み焼き"
 
「なんば」を中心とする南海電鉄の沿線の魅力は、ウマいお好み焼きのように、
大小のいろいろな素材の味と香りと食感が混ざり合って、
トータルな美味しさを作り出しているところにある。

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また、同じ素材でも、その人その人の趣味や好み、
同じ人でもその時その時の焼き方で異なるウマさが醸し出される。
 
130周年を迎えた日本最古の私鉄である《南海電車》が、
国内外のお客様から「何回乗ってもなんかいい!」と言われ続けることこそ、
地域経済を活性化し、地方創生を軌道に乗せるに違いない。

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