どんなに素敵でも、“あれ”が見えたら全て台無し…
そのような部分があるのをご存知でしょうか?
先だって開催された、2007年全国経営者セミナー2日目の最終時間に、私が登壇させていただいた際も
お話いたしました。それは、誰もが毎日履く、装いの基本中の基本である「靴下」と、見えては困る脛に関して。
思いの外多くの方が、スーツと合わせて身につけるビジネスシーンの正式な靴下の基準をご存知ない為に、
とても損をしてしまっているように思われます。ふくらはぎ位までの長さで、何となく黒っぽい色をしている
靴下ならいいか…というくらいに選んで履いていらっしゃるのではないでしょうか?
男性のスーツに合わせる正式な靴下は「ホーズ」。
1)ホーズの長さ: 膝下まで長さのあるタイプ。これを履いていれば、座ったときにも、
靴下とズボンの裾の間から脛が見えることは決してありません。
そんなに見えるものなのか?と思われることでしょう。通常、自分が座っている姿を見る機会は
ほとんどありませんので、気付かずに過ごしているものですが、座った際のズボン丈は、座る椅子によって
想像以上に上がってしまいます。その為、ふくらはぎ丈の靴下では、チラリと脛がみえてしまっていることが
無きにしも非ず。
その上、履いたときはぴったり引き上げられている靴下も、
動きにつれてふくらはぎ部分からずり下がっていきます。
これも脛が覗く原因の1つです。また、弛んでシワがよった靴下は、だらしがない印象を与えてしまいます。
膝下まであるホーズを身につけていれば、「脛が見える事はない」
「どんなに動いても靴下が下がってくる事がない」「不必要な弛みやシワが寄らない」わけです。
2)ホーズの色: ズボンと靴下のつなぎとなる色合いと濃さの物を選びます。
靴とズボンの間にグラデーションが出来ているように見せ、足元をすっきり、
さらに長くみせることがポイントなのです。
紺系のスーツに黒の靴の場合は、ダークネイビーの靴下。
グレーのスーツに黒の靴の場合は、ダークグレーの靴下など。
そして、紺のスーツにチョコレートブラウンの靴の場合は、靴下の色は靴に合わせたこげ茶色、
色の濃さをスーツと靴の間くらい。これらが目安です。
3)脛を見せない配慮
オフィシャルなシーンに於ける男性の装いルールには、
「肌を見せても良いのは首から上と、手首から先」というものがあります。
当然、脛が見えてしまうことはそれに反します。また、不意に見えてしまった脛は、
見せたご本人があまり気にしていない(気づいていない)のに反して、見てしまった相手には
「見てはいけないものを見てしまった」という気持ちを抱かせ、困らせてしまうものです。
ビジネスエグゼクティブとして、配慮の無さを印象付けてしまっては大変です。
どんな動きをしても大丈夫な「足元の装い準備」、そしてクリーンなイメージが、
毎日身につける靴下1つで出来上がるのであれば、取り入れない手はないでしょう。
「おしゃれは足元から」とも言われますが、足元はどのような事柄を表す際にも、全ての基盤とされます。
日本語には、「足元を見られる」と言う言葉もあるくらいですから。
一流のイメージを作る装いには、足元の隙の無さも重要ですね。