医師・脳科学者の加藤俊徳氏が、胎児から100歳以上の老人まで一万人以上の脳画像分析で解明した最先端の脳の世界をもとに、リーダー必須の成功する脳と、運とお金を惹きつける脳のつくり方を体系化。 「最先端の脳の成長の仕組みと鍛え方」、「事業や人生に成功する脳の特徴と能力の伸ばし方」、「運と金を呼び込む脳のつくり方」、「人を動かす人心掌握術」、「脳の仕組みから見た効果的な学び方」…。5つの項目に即し、成功と、運と金をも手に入れる、脳の鍛え方の実務をわかりやすく解説指導。
最近、マインドフルネスや瞑想に注目が集まっています。
第15回コラム「瞑想で、集中できる脳になる」で取り上げたように、瞑想は、記憶力に関係する海馬が育つだけでなく、集中力を高めることに効果があると言われています。
就寝前など、ゆっくりと落ち着ける時に瞑想はやりやすいのでお勧めです。
加えて、仕事中など緊張によって気持ちが高ぶりやすい時にも、心を落ち着かせて、集中力を高めることができれば、力を発揮しやすい状態で物事に臨むことができるでしょう。
そんな仕事中に使える瞑想に近い方法が、「ルーティーン」です。
ルーティーンとは、慣習の一種で、日常規則的に繰り返される生活様式、とくに一定の手順で行われる仕事のことです(日本大百科全書より)。
このルーティーンを取り入れている最も有名な方は、メジャーリーグ・マーリンズに所属している鈴木一朗選手ではないかと思います。プレーの様子を見ると、常に同じ動作、順序、リズムでフィールドへ出る時に踏み出す一歩目の足から、ネクストバッターズサークルでの又割りなどの動き、そして、バッターボックスでバットをぐるりと回し、投手の方に向けて右手を伸ばす姿勢を取って構えています。つまり、バットを振る直前まで、ルーティーンが行われています。
意思や目的もなく行われる行動は、脳のマンネリ化に繋がりますが、意思・目的を持った慣習は、最大の力を発揮するために必要な脳番地同士のつながりを強固にしていきます。物事に取り組む時、使うべき脳番地がはっきりしているほど集中しやすくなります。つまり、ルーティーンを構築する事は、持てる力を発揮できる集中状態へと入りやすい脳環境を創っていくことと言えます。
ビジネスリーダーであれば、毎日の仕事のスタートに向けて、起床時間、メールのチェック、使う道具、身に着けるものを決めていくことによって、ルーティーンを構築できるでしょう。ルーティーンを創ることは、自分独自の習慣を創ることです。習慣が出来上がるまでに平均約2ヶ月かかるという報告があるで、まずは2ヶ月程を目途に取り組んでみることをお勧めします。
そこで、トップに立つ人ができる今月の月刊脳番地トレーニングは、
「毎日、起床からの物事を行う順番を決めて、自分のルーティーン創る」です。
是非、今月はこの脳トレを実行してみて下さい。
生活にルーティーンを取り入れて、集中を発揮できる脳環境を創っていきましょう。
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