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経済・株式・資産

第30回 「上手にお金を使うために自分年金を作る」

会社と社長のための資産管理講座

欧米人に比べて人生、特にセカンドライフを楽しむことが上手くない私たち日本人。人生観や価値観の相違などいろいろありますが、大きな理由の一つに「上手に使う資産管理」が出来ていないことを挙げられます。

通常、「お金には色がない」ので、私たちは無意識のうちに自分のお金を「ひとかたまり」に考えがちです。例えば、老後資金として3,000万円などと自分の資金を確認して、それを自分で記憶しています。しかし、この状態では「自分があと何年生きるか」分からないので、誰もが将来に不安になり人生を楽しむように資金が使えません。

そこで、図のように「ひとかたまり」だったお金を目的別に色分けし、人生を豊かに暮らすために「使い切るお金」を明確にし、これを使いやすい金融商品で管理するのです。預貯金で使おうとすると、通帳残高の減ってゆく様子が目に入るので上手に使えません。

仮に、ある時点で「使い切るお金」を明確化したら、その資金を個人年金保険や分配型の投資信託、年2回分配金がある不動産投信(前回紹介したREIT)に投資したらどうでしょう。確かに預金残高はその分減りますが、私たちの記憶の中の残高も修正されます。

そして、個人年金は年金として、投信も分配金が皆さんの銀行口座に振込まれます。振込まれるお金は、自分が以前投資した資金が原資ですが、新たに生じた所得、ニューマネーのような感覚になり使いやすくなるのです。馬鹿馬鹿しい話のようですが、このように自分のお金を色分けし、金融商品を利用しながら一回転して自分に戻すことが、自分年金をつくり『上手に使う資産管理』のコツなのです。

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