その中でやはり1つの現象は有利子負債(銀行、リースの借りすぎ)を身に過ぎた(売上比、総資本比)借り方をしていることであろ う。
なぜそんなに借入金が多いのか、固定資産、特に分不相応に土地を持ちすぎているのである。なぜも、こうも経営者は土地が好きなの か。
・ 担保になる
・ 自分達のものになる、信用が増す
・ 値上がりする
・ インフレがいつか又来る
・ 文句なく土地が好きである
・ 二度とこんな土地は手に入らない
の理由があげられる。
・ 毎月々の地代を払うぐらいなら買った方がましである
との判断からたいてい無理をして土地を購入する。
私は土地を持つことを反対しているのではない。ちゃんとした財務知識、財務思考の計画をたてての上なら結構なのであるが、たいがい杜撰であ る。
それぞれの方法について税引前利益がいくら必要かを考える。
方法2で15年で借りると 毎年1.33千万円元金返済が発生する 2700万円必要
方法3で15年で借りると 毎年7百万円元金返済が発生する 1400万円必要
土地を購入することによって、方法1の場合、税引前利益が、4400万円以上たたき出さない事には間違いなく返済金は返せないのである。(返す 気がなければ別だが)
すなわち、機械や建物と異なり減価償却が発生しないので、返済原資は税引後利益しかないのである。
持つことを目的としている不動産業は別としても土地を所有したからといって急に利益は上がらないのである。
又、15年間も毎年確実に利益があがる保証などないのである。
土地を購入するなり、意思決定するにはやはり最低1/3は自己調達、すなわち資産の部の定期預金や有価証券を取り崩してあてる。1/3はでき るだけ長い長期資金に頼り、足らずの1/3は資本金を増やすか、経営者一族が貸付ける。返済がせまらない自由な資金でゆきたいものである。
長期借入金を返しては短期で借りる、借金地獄だけには入らないことです。