短期借入金は 絶対に減らせます
なぜ 短期借入金が発生するかを真剣に考えた方がいいのでしょうが、ダメな会社はそれを考えません。要因・原因を潰そうとしないのです。
短期借入金は、運転資金と称します。
経営をやっていく時に仕入れが発生します。仕入れは現金でなくても待ってくれます。買掛金でいけます。仕入在庫商品を売れば売掛金となり、売掛金は現金化まで日にちがかかります。 どうしてもその間の運転資金が要ります。
仕入した在庫商品が売れ残る、売れもしないのに多めに仕入れる、買掛金も仕入れ期日と同じく、月末締めきり翌月末払いであればいいのです。
しつけの悪い営業担当者は 販売時に回収日を言わない。約束を取らない。売れる自信もない多くの在庫を購買部門に要求しすぎるのです。
「杜撰」なのです。
仕入れ行為において「寿司屋」は鮮度が生命です。在庫棚卸は毎日あり、古い売り物は早く売って現金化しようと努力します。
支払いと回収の日の差、「早く回収して 遅く支払う」 この逆の「遅く回収して 早く支払う」では 運転資金に差が生じます。
「我が業界では それは無理です!」 という声が よく聞かれます。「それは嘘です」 一度も回収先と交渉したことがない経営者が発する言葉です。
上場会社や優良会社は、今や 『支払手形』 などは発行しなくなっています。時代は変化しているのです。
なぜなら、支払いを遅くすれば 右側の未払金、買掛金、支払手形などが増えて、自己資本比率が悪くなるのです。上場会社は経営指標に敏感なのです。今日では買掛勘定を小さくしようとしています。
支払手形などは 国際的にも存在しませんよ! 印鑑と同じです。今に無くなってしまうものです。
短期借入金の貸付は、銀行も支店長決済でできるので、いともたやすく勧めてきます。
金融事情が変わり、資金不足になれば 貸しはがし、貸し渋りが発生し、融資がすぐに閉じられるのです。
長期借入金は どうしたら少なくできるか?
長期借入金を発生する要因は 何でしょう
①建物
②機械設備
③土地
は 製造業、商社、小売、ホテル、医療、サービス業、不動産賃貸で いかなる商売にも必要でしょうね。
しかし、必要だからといって 必要なだけ知恵も出さずに購入していたのでは お金がいくらあっても足りません。
①建物・土地は 借り物では駄目でしょうか?
小売りや外食は、借り物件で多店舗化した方が得です。
②の機械設備は リースや借り物ではいけないのでしょうか?
③ファブレスメーカーが時流です。企画設計して関連会社に作ってもらえれば、
自社所有にしないと担保にならないし、借り物ばかりでは信用がないでしょう・・・とおっしゃる古い経営者がいらっしゃいます。
私は土地購入には慎重論者です。
なぜって 土地は減価償却がききませんので 銀行返済資金に困るからです。
「先生 1億円のこの売り物の土地代 毎年1千万円の借地代支払うなら10年で返せるでしょう・・・!」とおっしゃいます。が、10年で返せません。20年かかります。
土地の借金 毎年1千万円返そうと思えば 経常利益2千万円×法人税50%=1千万円 土地の借金の返済金は 経費にはならないのです。
土地の借地料1000万円は 経費に計上できますが・・・・
返済金は 減価償却 + 純利益 + 特別損失 なのです。建物も機械設備も償却が出るので返済金に回せるのです。
この6年間 「特別即時償却」などという優遇税制がありましたが中小企業にはありがたい税制でしたね。すぐさま銀行に返せましたね。
「所有すれども使用せず」 では 効率が悪いのです。後発の元気の良い会社がなぜ 歴史ある老舗を追い抜いていくのでしょうか?
固定資産を活用して利益をあげる、生産性効率を考えて実現する知恵がいるのです。固定資産は重たいのです。回転が悪いのです。
長い取引先で回収条件の変更をお願いしたければ、社長が訪問して回収条件の変更をお願いしないと改善しません!
セールスマンが先方の担当者と話をしても、そのお願いは相手のトップの処へはお願いが通じないのです。
社長が訪問するならば、せめて取締役か、財務責任者にお願いしないと話は進まないのです。小者同士での支払い条件の話は、いつまでたっても問題は解決しません。