2022年末に「ChatGPT」が登場して以降、“創造”が可能な「生成AI」への注目が集まっています。我々の仕事や生活を大きく変える可能性があると考えられる一方、実感が湧かないのも事実。
そこで今回は、無料で簡単に利用できる画像生成AIサービス「マイクロソフトBing Image Creator」をご紹介したいと思います。体験することで皆様の理解が深まったり、活用の切っ掛けになれば幸いです。
■文字からイラストが作成できる!
「Bing Image Creator」はマイクロソフトが提供する画像生成AIサービスです。機能はシンプルですが、そのぶん簡単でしかも無料。初めての体験にはピッタリと言えます。
https://www.bing.com/images/create
利用には登録が必要ですが、Windowsユーザーなど既にマイクロソフトのアカウントがあれば、その情報で使い始めることができるのもポイントです。
「Bing Image Creator」でできる事は、プロンプトからの画像生成。プロンプトとは、文字や文章のことで、利用者は画像にしたい内容を文章で記すだけです。日本語にも対応しています。
では実際に試してみましょう。
この記事に挿入するイラストを想定し、「Bing Image Creator」にプロンプトとして「画像生成AIで仕事が楽になる様子。実写風で。」と入力してみましょう。すると、以下の4案が生成されました。
抽象的で曖昧な感はありますが、文章のみの記事よりも華やかで目を惹く効果はあると思います。少なくとも、絵心の無い筆者よりも表現力が豊かかつキレイに仕上がることは間違いなく、しかも短時間で生成できてしまうのは驚くばかりです。
また、画像が気に入らない場合、やり直しも可能です。先ほどの4案から、もう少し具体的な要望を加えてみましょう。
プロンプトとして「画像生成AIでライターの作図仕事が楽になる様子。漫画風で。」
どうでしょうか? 要望に合っているか否か、完成度については評価が難しいですが、一度に4案が生成され、何度もやり直しができるので、気に入るモノが見つかると思います。
■商品企画にも応用できる?
「Bing Image Creator」を利用してみると、自身の想像とは異なる画像が生成されることが多いと思います。イメージ通りにならない…のは事実ですが、逆に利用してみるのも一案でしょう。
長らく商品企画に携わってきた筆者の場合、既成概念に囚われて新しい発想が乏しくなりがちでしたが、「Bing Image Creator」に任せてみましょう。プロンプトを「プールテーブルとスピーカーが融合」と入力してみます。すると、以下のような画像が生成されました。
このままでは商品にできませんが、デザイン性も含め、発想の手助けにはなりそうです。
■生成AIをビジネスに活用する
今回は生成AIの一端を体験する目的で「画像生成AI」、「Bing Image Creator」をご紹介しましたが、生成AIは既に身近にも文章の作成、翻訳文の生成、プログラムの生成、音楽の生成、動画の生成、音声の生成、顧客への自動応答対応、などなど、ありとあらゆる分野への応用が考えられています。
こうなると、生成AIがヒトの仕事を奪うのでは?、といった懸念もありますが、ヒトが生成AIを活用して既存の作業を合理化すれば、時間を生み出すことも可能でしょう。この時間をAIには不可能な「次の創造」に充てたり、又はゆとりを得る事で、より良いビジネスや豊かな社会に繋がるのではないかと思います。
「AIには不可能な作業」の答えも、AIに訊いてみたいものですが!