前回、「声だけで好感を持たれる方法」についてお話しました。今回は「苦手な人とも上手にコミュニケーションを取る方法」についてお話します。
はじめに、松尾個人の「苦手な人ともコミュニケーションを取る」について、どのように対応しているかを紹介させていただきます。
私は研修を通して常々「人は十人十色」と話しています。人はそれぞれ違うから面白いと思っています。違いがあって当たり前なのです。ここでは職場において自社の中の特定な人、社外の特定な人及びお客様を対象としての私の考え方をお話します。対策はすごく簡単で、かつ単純です。相手がまだよくわからない段階で、勝手に独りよがりのイメージをしてしまっている可能性が高いので、(人からその方のうわさを聞いてもそれは他人の感じ方なので、聞き流しましょう)そのスタートはまず「大枠」で意識するとよいです。相手が苦手な誰であれ、「大枠」で考えれば共通点を簡単に複数見つけられます。
・人類である
・命が有限である
・酸素が必須である
・睡眠、食事が必須である
・承認欲求を持つ生き物である
いかがですか。瞬時に共通点が見つかり、相手との距離を自ら縮めることができます。「苦手意識」は、「私」の感情を優先した感じ方がメインです。
・表情が硬い
・何だか気難しそう
・取り付く島がなさそう
などから入ると、コミュニケーションの距離は、結果として離れたところからのスタートになってしまいます。このことを頭に入れていただくと、「苦手意識」は自らが原因で生み出している部分もあると改めて気づくのではないでしょうか。
本論の導入までに字数を使ってしまいましたが、内容に移ります。あなたを含め社員の方々は企業理念を掲げて日々動いています。そのため、個人的に苦手な人・嫌いな人などと思って就業していたら、その動きが滞ってしまいます。ですからその関係性を仕事の中に入れる訳にはいきません。誰がどの部門を担当したとしても成果に差が出てしまってはならないのです。入社した時に受けた新人研修の各項目はすべて大切です。
苦手な人や嫌いな人にも、「きちんとアイコンタクトを取りながら明るい挨拶」ができていますか?入社して間もなく皆さんがお受けになった研修の内容は、まだ日が浅い人達だから分かり易い項目から教えるというのではなく、『大切なこと』だから徹底して欲しいという項目ばかりを選んでいます。
あなたが例えばAさんにマイナス印象を持っていようといまいと、「きちんとアイコンタクトを取りながら明るく挨拶ができる」と、Aさんとあなたの周りの大気は気持ちのよいものになります。あなたが苦手なAさんを意識しすぎて、アイコンタクトも取らず聞こえるか聞こえないかの声量でいやいや挨拶をすると、醸し出される大気は不快なものになってしまいます。
基本の徹底は身につけてしまえば、どのような状態でもとても役に立つスキルです。もしペアになってする作業を苦手なAさんと組むことになっても、きちんと対応することができます。
苦手の件は別として、それが作業をきちんと仕上げるために求められる社会人のとるべき行動です。また、身だしなみは相手の視覚に映るので、十分に気をつけましょう。ちなみに新人研修で取り上げる項目は、①挨拶②身だしなみ③お辞儀④言葉遣い⑤電話応対などです。
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