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第九話 現場主義で行け!(クインビーガーデン)

社長の口ぐせ経営哲学

先の見えにくい時代である。
ビジネスの世界で企業が成長するキーワードは何か。
消費者の心をキャッチする「本物志向」、消費者の支持を集める「現場主義」、消費者にとって役に立つ「顧客第一主義」
の三つは重要である。特に、本物志向へのトレンドは大きなうねりになり、商品開発の現場では最大に重要視されている。

「自然な恵みをピュアな姿勢で」というスローガンを掲げ、本物を追及する企業姿勢を持ち、蜂産品の老舗専門メーカーが
株式会 社クインビーガーデン(本社・静岡市、年商15億円)である。
蜂蜜、ローヤルゼリー、プロポリス、メープルシロップなどの主商品を製造・販売する専門企業で、
養蜂業で創業(1931年)して以来、73年間の歴史を持ち業界の内外でも知名度の高い企業である。


同社社長の小田忠信氏(53歳)は現場主義と現地主義で最高の品質の製品を作るために、
現地に赴き本物の原材料の仕入れに世界中を飛び回っている。「現場主義で行け」が社長の口ぐせである。


「一年一年が勝負です。一から構築しようという考えでないと、来年が保証されている時代ではない。
また、その土地を見て、人に会い、信頼できる農作物か どうか、口に入るものだから『現場主義』『現地主義』が重要です」
と言い切る小田社長。


同社は蜂蜜以外でもローヤルゼリーの量産化に成功するなど、常に新機軸を打ち出す積極的経営の企業。
最近では、蜂蜜の美味しさを伝えるために「くまのプーさん」のキャラクターを生かした商品開発、
さらに3年前から食玩事業にも進出、注目を集めている。


第一弾がアンティーク・テディベア・コレクションを「和漢はちみつのど飴」のオマケとして箱に封入した。
これが女性ファンを中心にヒットした。


続いて第二弾が黒澤明監督の世界を表現した食玩(フィギア模型付き菓子)を発売したところ、
3ヶ月以内で約40万個(出荷ベース)を販売するという大ヒットを続けている。
この商品は「MAKING OF KUROSAWA FILM 黒澤明 よみがえる巨匠の現場 用心棒/椿三十郎篇」
は全部で14種類のフィギアに、プロポリスとハチミツ入りの黒飴付きで368円で販売されている。


なぜ、人気が出たのか。
黒澤明監督の知名度、フィギアの出来上がりのよさ(海洋堂の製作)、
こだわりの飴を入れている、などがヒットの理由と分析している。
ヒットの波に乗って2005年内に巨匠・黒澤明の世界の食玩の第二弾が計画中である。 


「歴史に裏打ちされた本物のナチュラルフードを伝える」
という使命感を企業のポリシーに持ち、高品質の安全性高い商品造りに挑戦している。
本物志向を堅持するには関係者自身が「本物」を目指すことから始まるといっていい。


                                                       
上妻英夫

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