福岡でランチェスターの兄弟子栢野克己氏のオフィスに遊びに行ったとき、カレー屋を開業したという人が開業相談にいらした。なぜだか、飲食コンサルタントだという紹介を受け、無料相談にのる羽目になりました。
「カレーか…、難しい業種をやろうとするなぁ」
こんなことを思っていると、彼は、今日紹介の『洋食の店 橋本』とカレーの店の店名を告げました。すかさず、私は、食べログを見ました。
「なるほど、熊本に結構行くことがあったが、この店は知らなかったな…これは何か、勉強になる要素があり、指導にも役立つかも…」
レビューを読み込むにつけ、「この店に行ってみたい」という衝動にかられました。
ちょうど『行天』の勉強の後、鹿児島市内の『カイノヤ(Cainoya)』に移動する予定があり、道すがら、熊本に立ち寄り、有名店のカレーを勉強することにしました。
熊本駅からお城方面にタクシーで10分くらい向かった繁華街に『洋食の橋本』はあります。
メニューを広げると、ビーフ、シーフード、黒毛のカツ、黒毛のステーキとカレーのバリエーションがあり、単品とコースに品揃えしています。本来は洋食屋のため、メニューのバリエーションはレビューに書いてあったカレーしかないというイメージを裏切り、予想以上に多いです。地域密着で歴史ある店でそうなったんでしょう。売れていなくてメニューが増えたというより、とても充実した印象です。
「どうしよう、フォアグラカツサンド、雲丹のトーストも気になるな」
紆余曲折ありましたが、フォアグラカツサンドとカレーのコースと黒毛のビーフカツのコースを注文してみます。
最初に大きな器で前菜が提供されます。三人とも別の前菜が提供されます。
三様の具はサワーソースの蒸し鮑、鮪ののったもの、タプナードがのったパテのようなものです。共通の材料としては、甘く煮たなんかん揚げと大きめの姫人参、トマトなどです。こちらは突出したものではありませんが、見せ方は素敵です。
フォアグラのカツサンドはフレッシュのフォアグラが入ったときだけ、オンメニューするそうです。8枚切りくらいの食パンを丸くくり抜き、表面をしっかり焼いてたパンにフォアグラのフライがはさまっています。フォアグラのフライはまさにサクっ、ふわ?で+25点て感じです。少し、スパイシーなソースとふわっとするフォアグラが合いなかなか美味しいです。
なるほどぅって感じです。
続いてはカレーが提供されます。
ビーフカレーには、少しのライスとハーブ、干しブドウ、ビーフカツは串にささったカツレツがのっています。バターライスと土鍋にのったカレーは三人分一緒にきます。プレゼンテーションがいいですね。
黒毛和牛のビーフカツはレアに仕上がっています。こちらもサクっ、ふわ?。肉が柔らかい。
バターライスは、たっぷりのバターがからめてあり、かなり濃厚です。
カレーはみじん切りの野菜をじっくり炒めて、スパイシーな香辛料で仕上げている洋食屋のカレーです。うまい、酸味とこくがあるが、これはトマトかな。酸味とスパイシーさが濃厚なバターライスに合います。
〆は、ババロア。カラメルのソースに粉にしたコーヒー豆のアクセントです。杏仁豆腐のような位置づけなのでしょう。さっぱりしてクールダウンします。
大きな器を使ったり、提供方法を工夫したりすることで見た目のインパクトを出し、一方、カレー自身がかなりおいしい。トッピングのビーフカツもしっかりしていたり、派生メニューのフォアグラのカツサンドも妥協がない。
私の言うところの誰もを受け入れる懐の深さがあり、わかりやすいおいしさがしっかり盛り込まれています。その上、商品のクオリティが高くて、名店であるのがよくわかりました。すばらしい店と言えるでしょう。
洋食の店 橋本
熊本県熊本市中央区上通町1-24 ビアーレビル2F
電話 096-324-1528
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