menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第76話 会社が破たんする原因は資産にある(5)

あなたの会社と資産を守る一手

経営者が高齢で事業承継者がいない、あるいは承継者がいたとしてもうまくいくかどうかすごく不安があるという話を最近よく耳にします。 そういった 経営者の多くが「なんとか会社を高い価格で買収してもらえないだろうか?」と考えるようです。
 
とくに借入金が多い会社の経営者ほどそう考えるようです。そして自社の株式価値を算定してくれないだろうかと会計事務所に話をもちこみます。もちろん「高めの評価額で算定してください」という要望がこの段階で会計事務所に伝わることとなります。
 
最終的に会計事務所が作り上げた「株式価値算定書」には前提条件、算定根拠、そして算定価格が記載されます。算定価格にいたる根拠は、算定価格を高くするという基準で選択され結果として「本当にその価格でいいのだろうか?」と買収を検討をする側に思わせるものとなることが多々あります。しかも算定価格・株式価値の時価総額は1,320万円~1億2,611万円などと記載されるのです。
 
これでは、買収を検討する側にしてみれば「本当の価格がいくらなのか?」ということになるわけです。
 
中小企業が中小企業を買収する場合、買収していいかどうかの基準は利益率が高いことは当たり前ですが、資産・負債を評価しなおした修正バランスシートを作ってみて、それがどのようなかたちになるかで決めるのが一番簡単でよいように思います。
 
下記の2つの例で言うと、ケース1のA社の場合はよほどの理由がなければ買収しないほうがよく、ケース2のB社のような場合が買収対象として適合するということになります。
 
ただ、修正バランスシートも企業の財務バランスをある時期で輪切りにしたものであり、また、「債務者のルール74」で書いたように銀行借入の延滞による遅延損害金などの発生、いわゆる「借入金の延滞リスク」なども考慮した上で、それらの状況も確認して決断すべきだと思います。

itte76_01.jpgitte76_02.jpg

第75話 会社が破たんする原因は資産にある(4)前のページ

第77話 会社が破たんする原因は資産にある(6)次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 社長と会社の資産を守る法CD

    音声・映像

    社長と会社の資産を守る法CD

関連記事

  1. 第10話 会社の借り入れが過大になる理由

  2. 第118話 経営とリスク(3)

  3. 第55話 手元キャッシュを最大化する経営(1)

最新の経営コラム

  1. 相談7:含み損のある土地があるのですが、別会社で買うのがいいか、個人で買うのがいいか、どちらでしょうか?

  2. 第9回 注意しても部下が変わらないのはなぜか? ~原因は人ではなく仕組みにある~

  3. 第146回 地味ながら世のクラウド化の追い風を受けて高成長を遂げる サイバーリンクス

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    第52回 経営の多角化への視点~谷口工務店 谷口社長の挑戦~
  2. 経済・株式・資産

    第13話 債務者になったら「もしも…」の時を考え、資産の持ち方を考え...
  3. 戦略・戦術

    第225話 役員賞与も損金計上できます
  4. 人間学・古典

    第47講 「言志四録その47」分を知り、然る後に足るを知る。
  5. サービス

    147軒目 「《これまで回ったベスト3に入るそば》手碾き蕎麦 Z庵 @茨城県結城...
keyboard_arrow_up