小売り店舗の利用客が減少、QRコード決済の宅配が急増
2つ目の北京市の町イメージは、小売り店舗の利用客が減少し、ネットでQRコード決済する宅配が急増していることだ。
「北京の銀座」と言われる王府井にある百貨店、外国大使館エリアにある中間層・富裕層向けのデパート・燕莎百貨店及び北京市最大の百貨店・新光天地デパートに行ってみた。いずれも客足が少なかった。
(写真説明)中間層・富裕層向けのデパート北京市燕莎百貨店の客足が少ない。
実店舗に足を運ぶ買い物客が減っている一方、QRコード決済のネット通販利用客が急増している。
筆者が宿泊したマンションに約200世帯が住んでおり、一日300件以上の宅配が届く。平均して1世帯に1.5件が毎日利用される。いずれもQRコード決済である。そして、スーパーやデパートへ買い物に行ってもQRコード決済、バスや地下鉄利用もスマホでQRコード決済。レストランで食事してもQRコード決済。キャッシュレスが想像を超えるほど進んでいるのは実体験だ。
キャッシュレスの進化は、現金を持たずスマホ一本で持てば何でもできる若者にとっては、とても便利だ。しかし一方、現金使用に慣れてきた老人、及び支付宝(アリペイ)や微信支付(WeChat Pay)を持たない外国人にとっては、不便をもたらすことも事実だ。