ゴルフ場で、定期的に行われているPGAスポーツサイコロジスト、
デイビットライト博士によるビジネスマン達へのセミナーの風景。
現在、アメリカでは多くの企業、ビジネスマンたちが、スポーツアスリートたちの心理学を学び、会社、仕事、
自分自身の人生に応用させ、生産性、効率性のアップに大きな成果をみせています。
アメリカにジョン・ウデンというバスケットボールの名コーチがいます。
ジョン・ウデン氏は、UCLAのコーチとして今まで数え切れないほどの偉業を残してきた伝説のコーチです。
氏が、毎年、新人選手に対し、一番最初に行う指導は、まず30分間かけて選手たちに
正しい靴下の履き方を教えることです。
こ こにいる選手たちは、学生とはいえ、バスケットボール界の選ばれしエリートたちであり、未来の
NBAのタマゴたちです。しかし、彼は、ひとりひとりに靴下の正しい履き方を徹底的に指導します。
なぜなら、氏は、靴下の縫い目が正しい位置になければ、数時間後にはマメができ、苦しむことを知っているからです。
苦痛のある状態では、質が高い、集中した練習などは決して望めません。
バスケットボールは、基本がとても大事です。
この話は、バスケットボールに限らず、どのスポーツにも当てはまり、ビジネスにおいても
当然あてはまります。
この基本的な姿勢や知識がないままに、スタートを切ると、誰しもが、いずれは、マメができ、痛みが発生します。
この痛みは、ビジネスの数値として現れる場合もありますし、身体や心に痛みが現れる場合もあります。
しかし、どちらの場合にしても個人にも、会社にとっても重大な損失、生産力の低下である事は確実です。
ハッキリとした損失が、数値として見えづらいために、今まで、重要視されることはありませんでした。
この重大さに先に気づいたのはビジネス界ではなく、スポーツ界だったのです。
特にゴルフ界では様々な研究が行われ、今では、一般のゴルファーにでさえも、ゴルフは、メンタルの代名詞のように
認識されるようになりました。
歴代の名ゴルファーと言われた方たちが、なぜ試合前になると頭痛、食欲不振、嘔吐、身体に震えを
感じたりするのかは分かりませんでした。
そこで様々な医者たちが研究を重ね、対応プログラムを確立させてきました。
それがスポーツサイコロジーと呼ばれるものとなったのです。
アメリカのトップビジネスマンたちは、この成果に着目し、集中力・ストレス管理・自信・目標設定…をはじめ
毎日の実務に応用し始めたのです。
皆さん、心の靴下は正しく履けていますか?マメはできていませんか?
次回からは、これらのチェック方法と対処法をご紹介していきます。