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第35号 「失敗VS失敗した人」

米国スポーツ・ビジネスに学ぶ心理学

'失敗'という言葉を英語にすると「Fail」になるのですが、明らかに'失敗'という言葉の方が重く感じるのは
一体なぜなのか?という事を先日考えていました。

色々と理由を考えたのですが、結論はやはり日本という国が非常に失敗に厳しい国だから'失敗'という言葉の響きが
非常に重く感じるのでしょう。(故に物を作ったら世界でNo.1なのです)

ところで「Fail」という言葉なのですが、何かの結果を意味するのであって決して人物をあらわす意味ではありません。

例えば自分がセールスに失敗したのであれば単純にセールスに失敗したのであって、その人は失敗した人では
ありません。

この違いお分かり頂けますでしょうか?この部分を勘違いしてしまい、多くの人が自分を責めてしまうようです。

またこの様な時、自分または部下を責める事によって奮起しさらに頑張ってくれると勘違いしている人が
たくさんいます。

残念ながら我々の体は、その様には出来ておりません。
皆さんは'イップス'という言葉をご存知でしょうか?
これはゴルフ用語でパット、ショットの時に体が硬くなり全く打てなくなってしまう状態を指します。
もちろんゴルフを始めた時からイップスの人などいません。人がイップスになっていくのです。

なぜ、そんなことになるのでしょう?
それは失敗をどんどん責め続けると、やがて体は最も確実に失敗を避ける方法を選ぶようになってしまうのです。
それが確実に失敗しない方法つまり'打たないこと=イップス'なのです。

機械であれば、どんどん失敗を責め原因を探り少しでもミスを減らす様にするべきでしょう。
飛行機、電車、車などの物に関してのミスはどんどん厳しく追及すべきです。
しかし我々は機械ではありません。
望んでない結果を失敗と呼んで責めたら人はチャレンジをしなくなるのです。

成功者とは失敗をしなかった人では決してありません。

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