東京の日本橋などに行くと、曜日を問わず中高年層の方が多く、高齢化社会を毎日のように感じている。
総務省が9月15日の「敬老の日」に合わせて発表した推計でも、65歳以上の高齢者が前年比111万人増の3,296万人、総人口に占める割合が25.9%(前年比+0.9%)と過去最高を更新、100歳以上は5万8,820人(44年連続の増加で対前年4,423人増)、日本人の男女が世界最高齢者に登録、平均寿命(2013年時点)は男性80.21歳、女性86.61歳となるなど、世界一の長寿国になっている。
このような少子高齢化の傾向は今後も続いてゆくと考えられるが、11月22日に武蔵小杉(神奈川県川崎市)にオープンした「グランツリー武蔵小杉」というショッピングモールはベビーカーだらけで、「少子化」とは思えない客層だった。
■グランツリー武蔵小杉
開業13日目の12月4日時点で来場者が100万人を突破し、セブン&アイグループとしては史上最速の記録となったグランツリー武蔵小杉は、東急東横線、JR南武線の武蔵小杉駅から5分以内の距離にできた巨大ショッピングモールで、駅周辺には何本も高層マンションが建っている半径5km圏内に約117万人、約49万世帯が住んでいる地域にオープンした。
私は週末も平日も何度か行ってみたが、平日は近隣に住む子連れの主婦層、週末はそれに遠方からの家族連れやカップルも加わっているようで、いずれにしても子供連れが多く、エスカレーターで後ろにいた中年のご婦人が「少子化って言うけど子どもだらけじゃない」とご主人に話していたのが印象的だった。
そのためか4階にはアカチャンホンポ、ボーネルンド、キディランドなど、子どもをターゲットにした店舗が並んでいるし、屋上庭園、ベビールーム、キッズトイレ、親子で試着できるフィッティングルームなどの施設も充実していた。
また、グループの2つの百貨店を一緒にした「そごう・西武」などの高級品売場や、イトーヨーカドーの食料品売場「グランツリーマルシェ(GRAND TREE MARCHE)」、多彩な店舗が並ぶフードコートなども充実しており、ザラ(ZARA)、ギャップ(GAP)などのファストファッション、ビームス、アーバンリサーチなどの若者向けファッション店、生活雑貨、インテリアなど160店舗が集積しているので、周辺地域の人にとっては渋谷や横浜に行かずに済んでしまう場所となっている。
地域客主体の施設だけに、開業人気にとどまらずに今後も好調を維持できるのではないかと思われるが、目標としている年間来館者数2,000万人、初年度売上270億円に対してどのような結果がでるかは注目だ。
======== DATA =========
●グランツリー武蔵小杉
http://www.grand-tree.jp/
オープン:2014年11月22日
所在地:神奈川県川崎市中原区新丸子東-1135-1
tel:モール: 044-411-7111
●イトーヨーカドー: 044-422-3111
営業時間:1~4F 物販・サービス: 10:00~21:00
4F フードコート: 10:00~21:00、1F レストラン: 11:00~23:00
1F カフェ: 10:00~22:00、イトーヨーカドー: 10:00~22:00