ラジオ通販の市場規模が、着実に拡大している。
2010 年度は770 億円で5 年前の6 割増となり、今後も、人口高齢化の進展と共に拡大基調にあると予想され フェイスブックやツイッターなどのSNS( 交流サイト) を活用した、口コミ販促に関するサービス提供が加速化している。
楽天では、出店店舗へのサービスとして、フェイスブックの企業ページの作成を代行。楽天市場の商品ページとSNSを連動させる機能を組み込み、楽天市場で新しく商品を登録すると、自動でSNS へ反映させる他、SNS の利用者同士がチャットで情報交換しながら買物が楽しめるサービスを昨秋から開始している。
またヤフーでも、昨秋からSNSを活用した「ショッパル」サービスをスタートさせた。これは、SNSの利用者がヤフー!ショッピングの商品について「いいね」「欲しい」などのボタンをクリックしたり、コメントを書き込んだりすると、SNS上で商品と共に紹介される仕組みとなっている。
根本的に、SNS は利用者同士のコミュニケーションの場であり、口コミが発生、拡散しやすい土壌がすでに作られている。
その交流の場に、エンターテイメント性を持たせて違和感なく商品を置けば、自然に商品に関する口コミや評価が、情報として拡散していくわけである。
いま、消費者が欲しているのは、情報ではなく“ 質”である。口コミに関してはヤラセも表面化し、情報の信頼性が揺らいでいる中、確かな発信者による情報かどうかが問われている。
SNSは、まさに友人同士で信頼性の高い情報を共有できるため、今後は、SNS経由のネット通販利用が増加すると見られている。
このSNSを通じた口コミ販促は、まだ緒についたばかりだが、大手企業が相次いで取り組みをスタートさせており、関連サービスも出揃ってきている。
各社が提供するシステムの使い勝手や利用者ニーズが高まれば、効果的な通販の販促法として急拡大していくはずだ。