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第4話 「地に足のついた行動をしてくれるか!」

東川鷹年の「中小企業の人育て」

  私が勤めあげた西尾レントオールでは、手前味噌のようだが、社員は毎日一生懸命に働いていた。
 
 だが、社長は、「遅くまで働くのがええんやない、確かに納品などの段取りで忙しいのは解るが、毎日バタバタしているだけで大きな成果につながらんのでは意味がない。作業と仕事の違いが判っていないのでは」と言われた。
 
 確かに、高い目標を達成するためには、今までと同じような時間の使い方や、やり方では到底達成できるものではない。
 
「だいたいそれをやるのは、何のためや?本来の目的を忘れて仕事をしているようでは話にならん。“土の臭いのする泥くさい仕事や、地に足の着い た行動をしてくれるか!”と言われ、手渡されたのが一枚の紙だった。そこには【ある農夫の一日】というのが記載されてあった。
 

【ある農夫の一日】
 
「ある農夫が、朝早く起きては畑を耕そうとした。ところが、トラクターの燃料がきれていたので近くまで買いに行ってきた。途中で、ブタに餌が やっていないことを思い出して納屋に餌を取りに行った。
 
 すると、ジャガイモが発芽しているのを発見した。これはいけないと思いジャガイモの芽を取っているうちに、暖炉の薪がなくなっていることを思 い出して薪小屋へ足を運んだ。薪を持って母屋へ向かっていると、ニワトリの様子が変である。どうも病気にかかったらしい。
 
 とりあえず応急処置をほどこして、薪を持って母屋たどりついた頃には、日がドップリとくれていた。農夫は、ヤレヤレ何とせわしい一日であった と思いながら、いちばん大切な畑を耕すことをできなかったことに気づいたのは、床に入ってからであった。」
(アクティ総合研究所・大西啓義氏)
 

「うちの社員はこんな人が多いのと違うか?それぞれが一番大切な仕事。すなわち、全社の経営計画を達成するために“今、やるべき事”は何なの か?それを考え、優先順位を間違わずに実践するようにしたってくれ!」
 
 そこで私は、会社の経営計画をたっせいするために、社員一人一人が年間目標→月間目標→週間目標→そして日々の行動計画へとつながりのある (一気通貫した)形の目標管理をやる必要があると考えた。
 
 それからというもの、目標管理と名のつくものは徹底的に探し、学んだが、会社の経営計画から社員の行動計画まで落とし込める仕組みはなかった。
 
 それなら自分で創るしかないと考えて、創りだしたのが自創経営における目標管理チャレンジシステムの根幹となるチャレンジシート、ランクUP ノートである。
 
 もちろん、最初は抵抗があったが、粘り強く社員に「地に足のついた行動をしいや!」「農夫の一日ではあかんで!」「ランクUPノートでやるべ き事は何か考えや!」と繰り返し繰り返し言い続けた。また、マンツーマンでの個別指導も現場へ出かけて行った。
 
 かなりの年月がかかったが、お陰で社員の行動に少しずつ変化が生じ、社員の「意識改革」「機能向上」「行動変革」(これを人財育成の3・3戦略という)を促し、経営計画達成のための行動が取れるようになってきた。
 
 今では、社員が現役を引退してもランクUPノートを購入したいと言ってきてくれるようにまでなっている。自らの人生を豊かにするための人生の 計画づくりも“やり方”は同じである。

 

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