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- 第7回 自宅で楽しむワイングッズ
自宅でワインを嗜む際に絶対必要になってくるワイングッズ。ソムリエナイフなどのオープナーはもちろん、ワイン保存のためのグッズなどをご紹介します。
まず、抜栓に必要なオープナー。ソムリエの方が美しくソムリエナイフを使って開ける光景には、毎回ほれぼれします。最初は上手に開けるのが難しいですが、回数を重ねれば問題なく使いこなすことができます。こだわりナイフを使うことで、毎日のワインを飲む時間が楽しくなる、という面もあるでしょう。ソムリエナイフの名品といえば、「シャトー・ラギオール」。フランスのオーベルニュ地方で作られる伝統製法のソムリエナイフは一生もの。世界中のプロが認める、「仕事のためのソムリエナイフ」です。造形の美しさから、コレクターも多数存在するとのこと。
●「シャトー・ラギオール」
(日本総輸入元HP)
ただ、自宅では別にソムリエタイプでなくてもいいのでは、というのが私の意見です。何よりも大事なのは、コルクを破損することなく、ワインに影響を与えることなく抜ききること。また、何度も開ける場合はその労力も考慮に入れなければいけないため、ワイナリーなどでは安定性の高いスクリュー式を使っているところが多いように見受けます。素材は破損の可能性の低いオールメタルがおすすめですが、デザインは無骨なものが多いのが現実。おしゃれなものをお探しの方はアレッシのANNA G.などはいかがでしょうか?使い勝手がよく、機能性に優れ、テーブル上のインテリアとしても最適です。
●「ANNA G.」
その他、電気式のオートマチックオープナーも存在します。私は使用経験がないため、ここでは割愛しますが、ご興味ある方はぜひ試してみてください。
さて、オープナーよりも何よりも、大切なのはその後の保存。その日中に1本を飲み切るなら問題ありませんが、数日にわたって1本を飲みたい、また数種類を並行して飲みたいという方にはワイン用の保存器具が必須です。ワインは酸化に弱い飲み物で、抜栓したその瞬間から空気との接触から酸化が始まります。酸化が一概に悪いというわけではなく、空気に触れさせること(アエレーション、アエラシオン)で、瓶の中で閉じていたワインのふくよかな香りや味が発現するというのは、聞き及ばれた方も多いかと思います。ただ、酸化が過度になるとワインが変質してしまうので、その日に飲み切らない場合はできるだけ酸化を防ぐ努力が必要です。
家庭で手軽にできる酸化予防の方法は、瓶内の空気を抜き、できるだけ真空の状態にして保存することです。窒素ボンベを購入し、瓶内に充填する方法もありますが、瓶内の空気を抜く方法が最も手軽かと思います。
定番アイテムとしては、オランダ バキュバン社の「バキュバン」。
●「バキュヴァン」
専用の栓をボトルに取り付け、そこに手動式ポンプの装置をのせ、シュッシュと空気を抜くだけです。簡単な装置ですが、かなりの効果が期待できます。
また、最近では電動で空気を抜く装置もあります。
●デンソー「ワインセーバー」(情報サイトより)
同社の報告によると、真空度が7日間ほどキープできるとのこと。私はまだ使用したことがないので未確認ですが、使用した関係者の話によると、機能はかなり優れているとのことです。
ただ、ワインによっては冷蔵庫中など低温の状況で、ゆっくり酸化を行うことで素晴らしく変化し、味わいが向上するものもあるということも書き添えておきます。ただ、ほとんどのワインは酸化を嫌うと考えておいて間違いはないと思います。
さて、シャンパーニュなどのスパークリング・ワインの保存には、その炭酸をできるだけキープすることが大切です。
●バキュバン「シャンパンセーバー」
上記のアイテムは、密封力が強く、またセーバーを付けたまま注ぐことができるので、注ぐごとに炭酸が抜ける割合も少ないのがポイントです。2〜3日は炭酸をキープできます。(4日にわたってワインを残したことがないので、4日目以降は不明です。)
さて、保存には空気は大敵ですが、ワインを開けて、できるだけ早く香りや味わいを開かせたい、というときに便利なのがデキャンタです。家庭では、レストランで使用するようなガラス製の大きなデキャンタは、保存も取り扱いも大変ですが、最近ではボトルに取り付けて注ぐだけでデキャンタの効果をもたらす、エアレーターと呼ばれるアイテムも販売されています。
●ソワレ「ワインエアレーター」
最初からすべてを揃える必要はまったくありませんので、必要を感じたときに、お好みのものを探して、毎日のワインライフをより素敵なものにしていってください。