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社員教育・営業

第10話 「ナンバー2(分身)を育成しいや!」

東川鷹年の「中小企業の人育て」

  私が部長になったとき、すぐに「ナンバー2(分身)を育成しいや!」と言われ、ちょっと戸惑った記憶がある。
 
 しかし、社長の真意は私だけでなく、全社員が自分のナンバー2(分身)をつくり、今やっている仕事はナンバー2(分身)に任せてさらにランク アップせよ。ということだった。
 
 自分の持っている仕事を全部譲ってしまったら自分の仕事がなくなると思う人もいるが決してそうはならない。
 
 
 “仕事を譲れるに値する人材を自ら育成すること”
 
 
 自分とは価値観や考え方や能力が違い、まして今はその仕事が出来ない人を育もうとすれば、その仕事の基本や原則に立ち返って教え育くまなければならない。
 

 そうすることで自らの仕事のやり方に気づきが生まれ、自らの仕事のレベルがさらに上がる。そうすれば一段と高いレベルの仕事に取り組む事が出来るようになる。
 
 だから、自創経営には、『人を育てる人が自ら育つ』との大原則がある。一般的に人材育成は人事がやるものと勘違いしている人も意外と多いのに は驚かされるが、『人を教え育くむのは仕事』であり、新入社員以外の全社員にその果たすべき責任があることを忘れてはならない。
 
 新しい芽吹きの春を迎えるにあたり、この非常に厳しい経営環境を外部環境のせいにせず、全社員が自らの将来に希望を持ち、悠然と前進し、強い会社とするためにも、新年度は
 
『全社員がナンバー2(分身)づくりをしよう!』
 
とのスローガンを掲げ、“誰が誰をどこまで育てるのか?”を明確にし、この環境変化に対応できる組織として生まれ変わらせようではありません か!!

 

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