10月25日(プレスデー)〜11月5日まで東京ビッグサイトで開催されている「ジャパンモビリティショー」に行ってきた。
前回2021年は新型コロナウイルス感染拡大で中止になり、4年ぶりの開催となったが、自動車業界の枠を超え、他産業やスタートアップなど様々なモビリティ産業が出展し、「未来の日本」を体感してもらうイベントとして、名称も「東京モーターショー」から「ジャパンモビリティショー」となった。
私が行ったのが公開2日目の日曜日だったこともあり、10時の開場前から多くの人が大行列を作り、入るまでに30分ほどかかったが、小さい子ども連れのファミリーから中高年夫妻まで幅広い年齢層の人達が来場、外国人も多かった。
しかし、国内メーカーは2輪車やトラックも含めて全て出展していたが、外国メーカーはメルセデス・ベンツ、BMW、ルノーとBYDの4社だけで、EV売上No.1のテスラも出ていなかった。
その中で、ソニー・ホンダモビリティの新型EV「アフィーラ(AFEELA)」には大行列ができており、注目度が高かった。
テスラとは対象的に中国のEVメーカーBYDは大きなブースを構え、日本での販売に力を入れていることが感じられた。
「モビリティショー」となり、ホンダは航空機(HondaJet Elite II)や室内移動モビリティ(UNI-ONE)などを出し、ドローンやロボットなどの展示もあった。
■EV車
2023年6月時点の世界のプラグイン車(プラグインハイブリッド+バッテリーEV)の登録台数は、前年同月比38%増の126万台になり、プラグイン車が自動車市場全体の19%のシェアを獲得、バッテリーEV車も13%で、プラグインでないハイブリッド車の90万台を含めると、登録台数の3分の1が電動化車両となった。
今年1〜6月のEV世界販売台数(プラグインハイブリッドを除く)を見ると、1位テスラモデルYの589,552台、2位テスラモデル3の279,320台、3位BYD Yuan Plus/Atto3の201,505台、4位 BYD Dolpinの158,512台と、テスラとBYDが上位を占めている。
5月はBYDの販売台数が240,563台とテスラの211,414台を上回っており、2強時代となっている。
プラグインハイブリッド車も含めた1〜6月の販売台数でも、上位はテスラとBYDで占められ、日本車は1車種も入っておらず、EV時代における日本の地盤沈下が感じられる。
■WHILL
シリコンバレー視察で何度か訪問した電動車いすの「WHILL」は、元々アメリカ駐在の自動車メーカー勤務の日本人が集まって作った会社だったので、「ジャパンモビリティショー」にも出ていると思われる。
東館のみの移動という制限はつくものの、4時間までの貸出をしていたので、私も借りて後半は車いすで廻ってみた。
しかし、人混みの中を車いすで動くのは大変で、人垣ができていると車いすは視線が低いので、展示を見ることも難しかった。
WHILLは「次世代電動車いすは近距離モビリティとして、誰でも気軽に使えるようにしたい」という高齢化社会を見据えての提案をしており、テーマパークなどの広い施設内の移動手段として、おじいちゃん、おばあちゃんが借りられる「WHILL SPOT」を設置するという構想も持っている。
電動アシスト自転車や電動キックボードのレンタルサービスと同様に、電動車いすも簡単に借りられる時代が来るかも知れない。
======== DATA =========
●ジャパンモビリティショー2023
https://www.japan-mobility-show.com
●BYD
https://byd.co.jp/e-life/event/jms2023/
●ホンダ
https://global.honda/jp/japan-mobility-show/2023/info/
●ソニー・ホンダモビリティ
https://www.shm-afeela.com/ja/