変わらないとどうなるのか?変わり続けるには?
一番危険なのは、「変わり果てる」ということだと思うのです。
世界最古の経営母体と勝手に思い、モデリングをしているのが、伊勢神宮です。
伊勢神宮は、創建は紀元前4年、つまり2015年続いています。ビジネス、経営の観点から見ると、世界最古の会員ビジネスをしている組織だと思っています。
伊勢神宮には考え方として「常若」「不変」という考え方があるそうです。常に若い、未来も昔もなく、今は、今である、その今が若くいることが、不変であるということだそうですが、そのために、20年ごとに、遷宮というすべてを変えていく(作り直す)ということを、西暦690年からしているのです。
じつに、1320年も続いているのです。ちょうど、来年が遷宮に当たります。この考え方が実によくできていて、2つのことを教えてくれていると解釈しています。
一つは、作りなおす、とまり「変わり続け続けることが唯一、変わらないねって言ってもらえるコツである」
そして、もう一つは、「定期的な、作り直し」つまり、「過去を捨てる」ことは、技術と思考を残せる最良の方法である。ということです。
「残す」イコール「変わらずそのまま」だとするならば、伊勢神宮が遷宮を始めた、690年にはもうその技術はあったのです。世界最古の木造建築は、西暦670年に焼失後、再建し、今もそのまま残っているのが、法隆寺です。
伊勢神宮は、技術があるのにそれを選択しないで、20年毎に変わり続けたことが興味深いです。しかし、その選択が結果として、継続することになったのです。
「過去を守るわけではなく
過去のものを過去としないために
新たに作る」
これらを、企業経営として、考えてみます。
変わらないとどうなるのか?
結果、変わり果てる。つまり、時代についていけない可能性があるということだと思います。
事業開始60年目の2008年に2度目の経営破綻をし、事実上無くなった企業があります。
この会社は、1948年に事業を開始し、ピーク売上げは、30億ドルで、業界シェア75%をほこっていました。それにもかかわらず、シェアがピークを迎えた2年後に一度目の経営破綻をします。
規模の追求が企業を継続させるわけでもなくシェアを高め寡占化することが継続経営をするわけだはないと、この事例は継続経営の専門家として教訓にしています。
この会社は、誰もが知っている「ポラロイド」なのです。
1回目の破綻の前、1999年にシェアはピークを迎え、その時の逸話が残っています。役員会で、副社長が、この先、インスタントカメラは、衰退するかもしれない、だから今会社が、好調な時に、次の事業をつくり上げるべきで、最悪インスタントカメラ部門を売却するべきではないか?と発表したそうです。その結果、そんなことはない、自分たちは絶好調じゃないか?と、副社長は会社から去ることを余儀なくされたそうです。
そして、その逆が、前回お伝えしたように、変わり続けた会社が、残っているのです。
「変わらないと、時代に遅れ、滅びる運命になる確率が高い」これが、最も危険なことです。
では、どうしたら変わり続けられるのか?
それは、
・変わると決めること
・第3者の異見を取入れること(意見ではなく、異見です)
・今のままでは、いけないと思い続けること
のようです。
次回は、どうしたら変わり続けられるのか?これを、現場レベルでもっと解説したいと思います!!