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後継者

第4回 お金を遺すならパッケージで

欧米資産家に学ぶ二世教育

事業を継承する子供とそうでない子供、相続を契機によくもめる。
昨今はどうやら「親が譲って納める」というわけにもいかないようである。
なんとか自社株は 無事引き継がせたが、「家族は大喧嘩」では困る。
また資産は相続(贈与)させたが、無駄遣いと投資の失敗で「アッという間に使い果たした」
では一体何の為 に苦労してお金を残したのかということになる。
最悪は、なまじ金を手にしたばかりに、「すっかり性格も生活も荒れてしまった」ケース。
このような事態を防ぐにはどうしたらいいだろうか。


相続の相談に乗っていてうまくいくのは、親から「事業の継承が最優先だから相続は均等でない」
旨の説明を受け、全員が納得している場合である。
更に親が 「自分は生を受けて一体何を成し遂げようとしてきたのか」、を伝えておくことが望ましい。
親の考えが「マネーオンリー」であれば子供にもそれが尾を引き、取り分の些細な差異を巡ってもめてしまう。


昨今は「事業は遺さないが、資産は遺す」方針の人が増えているのではないか。
この場合も全く同じで「親の想い」、どういう気持ちでお金を遺すかしっかり伝えておいて欲しい。
同時に投資のやり方、せめてアドバイザーの使い方、分散の必要性、
不慣れなうちは少しずつ始めるなどの「常識」を教えておきたい。
そして何よりもお金を持つことはそれなりの「責任を担う」ことを教えて欲しい。
欧米の銀行は富裕層向けに「富と責任」といったセミナーを催す。


私は相談にのるとき、相続人全員に集まってもらい、皆が同意する原則を見つけ、それを書類にまとめてサインをもらう。
「亡くなった人の意思を汲む」
「お母さん(お父さん)に幸せな生活をおくってもらう」
「家業が傾かない」
「相続人全員が尤もと納得する」
などである。
その後意見の衝突、感情のもつれが起きたらその都度最初に同意した原点に戻ってもらうようにしている。
資産を遺すなら自分の想い、お金を扱う知恵をパッケージで伝えておかないと相続はうまくいかない。



榊原節子     

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