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どの規模も年々、会社の数は減少している。
1999年 485万者(個人事業者も合わせると、社では無く者)
2001年 470万者
2009年 421万者
2016年 359万者
と、1999年から17年で、26%も減少している。
これは、大企業、中規模企業、小規模企業でも同じように
減少傾向なのだ。
率も大きく下げている
1999年比較で
小規模事業者が
2016年で -27.9%
中規模企業が
-12.9%
大企業が
-22.2%
と、どの規模でも、下げている。
1999年時と比べて、
「電気・ガス・熱供給・水道業」、
「運輸業,通信業及び情報通信業」では企業数が増加している一方、
他の業種については減少傾向にあり、特に
「鉱業,採石業,砂利採取業」や
「小売業」については減少率が高いことが分かる。
1999年比較で
鉱業, 採石業, 砂利採取業 -57.4 %
建設業 -22.4 %
製造業 -37.1 %
電気・ガス・熱供給・水道業 87.1 %
運輸業, 郵便業及び情報通信業 5.6 %
卸売業 -29.2 %
小売業 -42.5 %
金融業, 保険業 -17.5 %
その他サービス業等 -16.7 %
数値が表しているように
企業数だけで見てみると、厳しい状況になっている。
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『最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、
変化できる者である。』 チャールズ・ダーウィン
これは、とてもよく耳にする言葉だ。
実は
これは、ウソで
ダーウィンは言ってないことが分かっている。
『進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語』の著者
東北大学大学院生命科学研究科千葉聡教授によると
これはダーウィンの言葉ではない。
彼の考えでさえないのだ。
科学史家の調査によれば、これは元々1960年代に
米国の経営学者レオン・メギンソンがダーウィンの考えを
独自に解釈して論文中に記した言葉であった。
それを他者が引用を重ねるうち少しずつ変化して、
最後にダーウィンの言葉として誤って伝えられるに至ったものである。
というもの。
じゃー、どうすると生き残ることができるのか?
それは、偶然であるというのが
ダーウィンの真実。
偶然を作り出すことができると、生き残ることができるということだ。
数学者 フォン・ノイマン 強力な計算機を作り出すために、
プログラムを複製していくことをした。
その時に、少しだけエラーが起き、自己の不正確なコピーができるようにした。
↓
その時に進化する。
↓
生物がその仕組みになっている。
人間も含めた、生物界がそうなのだが
子孫を残すときに、
必ず、二つの遺伝子を掛け合わせる。
もし、良い遺伝子そのまま残すことが
最強の子孫をつくるのであれば
掛け合わせるようなそんな面倒なことをしなくても
分身が生まれるようにすれば良いのにそうしないのは
実は、時代によって、良いものが変わるから
だから、わざと、ミスが起きるように
掛け合わす面倒なことをする。
すると、ミスが
その時代に適合する偶然を生み出すのだ。
そして、
進化の過程で、得たものが
知的好奇心。
知的好奇心はムダ。
適応進化から見ると
目の前の事に集中する方が良い
では、なぜ好奇心を持つようになったか まだ、不明確
仮説では長期利益のためと考えられている
長期に生き残る組織、企業をつくるのであれば
偶然と、知的好奇心の二つが
必要になってくるのだ。
知的好奇心は
無駄か否かにかかわりなく、膨大な情報を集めた結果、
それまで気づかなかった有益な情報に出会えたかもしれない。
役立つ情報だけを選んで集めるより、
そのほうが結果的にもっと大きな利益を得ることもあるだろう。
例えば古代人の中で石に興味があり、どの石が硬くどの石が薄くはがれるか、
どの土地にどんな石があるかを熟知した人々は、
特に高性能の石器を作ることができたはずだ。
そして
進化には、当たり前の話だが、
恋愛が必要だ。
恋愛は長い歴史の関心事
進化学者も同じ。
ただ、恋愛と呼ばず、一切の情緒を排し、「交配に関わる性質」と呼ぶ。
狭義には遺伝情報の交換の仕組み。
一般化すれば、どうすれば相手とうまくコミュニケーションができるか、と言う話になる。
極楽鳥という鳥は
雄の華麗なダンス→激しく魅力的な踊りと華美な羽根の進化
なぜこのように進化したか?
それは、雄の形質に対するメスの選り好みの結果。
これを雌がお客様
雄がお店、企業と考えるとわかりやすい。
その時代の、メスの選り好みが
企業やお店の生き残りを決める。
例えば、
熱帯魚のグッピーは雄だけが派手
しかし、派手でないのもいる。
雄が派手なのは餌の種類を効率よく見つけるオスは、
オレンジ色のもとになるカロチンを多く摂取できるため、
体にオレンジ色の部分が増える。
この性選択が何世代も続くと、集団はオレンジ色の雄と、
オレンジ色の雄を好む雌で占められる。
一方、捕食者がいる環境では、
逆にオレンジ色の雄は目立って的に狙われやすく、不利になる。
だからこの場合、集団は地味な雄と、地味な雄を好むメスで占められる。
メスとお客様を同じと考えると
選り好みは、
環境や時代で左右される。
世の中の人が
チョコレートを嫌いになれば
世の中から無くなり
チョコレートに固執していた会社、お店は
無くなるということだ。
お客様に選ばれる、時代適合が企業側は必要。
それには、変化が大切なのだが
必要な変化は、偶然でしか起こらないのかもしれない。
起こらないというより、考えつく変化では生き残れないということだ。つくことになるだろう。
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前述したように
生物が生き残るのは
偶然に、出てきた性格、性質が
その時代に適合することが多いのだ。
だからこそ、
どう偶然を作るかというのが大切になってくる。
詳しくは後述するが
雑談・無目的・何もしない
というのが良いのだ。
2020年版 中小企業白書より
存続企業、開業企業、廃業企業の労働生産性の中央値を比較すると
存続企業(2012年)196.0万円/人
存続企業(2016年)196.0
開業企業 195.2
廃業企業 140.5
と、廃業企業は生産性が低い。
つまり、生き残るには、生産性が高いことが求められる。
さらには、
存続企業、開業企業、廃業企業の労働生産性の各パーセンタイルの水準を比較する。
上位10%の値について見ると、中央値で見た時の傾向と異なり、
開業企業の労働生産性が存続企業の労働生産性を大きく上回っている。
こうした生産性の高い企業の新規参入は、
経済全体の生産性向上に寄与するものであるが、
企業の開業を通じて、生産性向上に資する新陳代謝が実際に起きていることが示唆される。
また、廃業企業は、中央値で見た時の傾向と変わらず、
いずれのパーセンタイルにおいても、
存続企業、開業企業に比べて労働生産性が低くなっている。
しかしながら、廃業企業の上位25%の値は、存続企業の中央値を大きく上回っており、
生産性の高い企業の退出が一定程度生じていることも見て取れる。
業種別に存続企業と開業企業の労働生産性の中央値を比較すると、
存続企業と開業企業のいずれの労働生産性が高いかは、業種によって異なっている。
特に「電気・ガス・熱供給・水道業」や「医療,福祉」においては、
存続企業の労働生産性が開業企業の労働生産性を大きく上回っている)。
例えば、事業を行う上で大規模な設備が求められる、
などといった参入障壁の存在が影響している可能性が推察される。
業種によって、かなり生産性は異なる。
生産性の低い業種がどうすると生産性を上げることができるか?
これも、生き残るために必要な思考だ。
業種別に見た、存続企業労働生産性(中央値)
存続企業(2016年)
鉱業,採石業,
砂利採取業 372.4万円
建設業 309.2
製造業 276.5
電気・ガス・
熱供給・水道業 649.5
情報通信業 384.5
運輸業,
郵便業 316.0
卸売業 333.5
小売業 151.7
金融業,
保険業 292.6
不動産業,
物品賃貸業 209.0
学術研究,
専門・
技術サービス業 320.3
宿泊業,
飲食サービス業 116.4
生活関連
サービス業,
娯楽業 103.5
教育,
学習支援業 58.5
医療,福祉 318.0
複合サービス事業149.0
サービス業
(他に分類されないもの) 108.0
産業全体 196.0
平均値では労働生産性が上昇しており、
個々の企業の生産性向上による
経済全体の生産性向上が生じている状況が確認できる。
また、各パーセンタイルの推移を見ると、
上位10%と上位25%の値は上昇している一方で、
下位25%と下位10%の値は低下しており、
存続企業において、労働生産性の高い企業と低い企業の
二極化が進んでいる傾向が見て取れる
付加価値を上げるには
他社と比べて、差別化を図らないといけない。
しかし、差別化は時間と共に効力を失う。
なぜなら、他社も真似してくるし
時代と共に、もっと良いものが出てくる可能性があるから。
差別化は、競争優位の源泉なので
進化し続けるしか無いのだ。
では、どうすると良いのか?
差別化を図るためのアイデア出しは
創造性がいる。
そして、既存のビジネスや商品を提供するには
生産性の向上が必要だ。
つまり、工場なら
同じ時間でたくさん作れるようにするとか
同じ数量作るなら、早時間で作る。
この二つを向上していくのが企業には必要なのだが
生産性の向上は、既存のものを高めていくこと
創造性の向上は、今から、新しいものを高めていくこと。
そして、この二つは
思考も、やり方も相反するので
難しいのだ。
集中すればなんとかなるというのは幻想で
集中してはダメなのが
創造性の向上なのだ。
1995年 警官が、暴行を見逃し、2年の懲役を言い渡された。
なぜ、懲役になったのか?
・ある事件の容疑者を追ってた
・たまたま別の暴行事件に出くわしたが気づかなかった
その暴行事件に気づくはずなのに
故意に見逃して暴行事件を防ぐことをしなかった。
ということなのだ。
そこで、現場の再現実験をしたところ
暴行に気づいた人は、
夜間で35% 日中でも56%しかいなかったのだ。
なぜか?
人は目の前の事を集中すると
他が見えなくなるのだ。
だからこそ集中できるのだが
実は集中以外の所に
アイデアがあることが多い。
なので、集中だけではダメなのだ。
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偶然を引き出すために必要なことは
雑談、無目的、何もしない
ということが大切な要因だ。
だから、忙しい人は会社を潰すのは
未来を考える時間が無くなるからなのだ。
HBR 2018.03.06 人間の仕事の将来は、想像力、創造性、そして戦略的思考にあるより
ドイツ銀行のCEOは最近、同行従業員9万7000人のうち半数がロボットに交代すると予測している。
こんな調査報告もある。
「法曹界の仕事の39%は、今後10年で自動化が可能になると考えられる。
別の研究では、会計士が自動化によって失業する確率を95%と結論づけている」
制作・製造業界には、その将来はずっと早く訪れるかもしれない。
前述の報告書は「レンガ積みロボット」の登場にも言及している。
機械学習のアルゴリズムが
「光学部品の仕分け、自動化品質管理、故障検出、生産性と効率性の向上」の担当者に取って代わることも予測されている。
米国立標準技術研究所の予測によれば、
「機械学習によって、生産能力は最大20%まで向上させることが可能」であり、
原材料の浪費は4%削減できる見通しである。
「AIの技術が数百万ドルの人件費削減を可能にする」
→フェッチ・ロボティクスの創業者兼CEOのメロニー・ワイズは、そうした考え方にクギを刺す。「当社がロボットを世に出すごとに、そのメンテナンスやサービス、ケアをする人が必要になります」。テクノロジーの核心は生産性を高めることであり、従業員数を削減することではないと、彼女は主張する。
どんな職種が自動化に最も向いているか、マッキンゼー・アンド・カンパニーよると
その仕事はテクノロジーによって遂行可能になる。
言い換えれば、機械が得意な分野は戦術の適用に偏っているのだ。
他方、高度の想像力や創造的な分析、そして戦略的思考が求められる仕事は、自動化がより難しい。マッキンゼーの最近の報告書によれば、「現在利用できるテクノロジーで自動化が極めて難しいのは、人材の管理と育成に関与する活動(自動化の可能性は9%)や、専門知識が必要な意思決定や計画立案、クリエイティブな仕事に関連する活動(同18%)である」
コンピューターは最適化することに優れているが、目標設定にはそれほど長けていない。また、常識を用いることにも秀でていない。
これからの時代
どんどんAIなどにより自動化されていくだろう。
そんな時代変化の中で
必要な能力は
生産性を上げる能力か
創造性を上げる能力か?
生産性と創造性は
対極と言ってもよく
この2つは、同時には成り立たないのだ。
facebookの創業者マークザッカーバーグを描いた映画
「ソーシャル・ネットワーク」
や
弱小大リーグチームを優勝までもっていくのを描いた
「マネーボール」
や
人気テレビドラマ
「ザ・ホワイトハウス」
の脚本を手掛けたヒットメーカー、アーロン・ソーキンは、
1日に6回シャワーを浴びるそうだ。
「別に潔癖症というわけじゃないんだ」と、ソーキンは言う。
ただ、書くことに行き詰まったら、シャワーを浴びて、
服を着替えてから、再び取り組むことにしているのだという。
なぜなら彼の場合、最高のアイデアが浮かぶのは、
猛烈に集中しているときではなく、
シャワーを浴びているときであることに気づいたからだ。
より
集中しているときに
アイデアが次から次に湧き出るわけではなく
たいがいが
トイレの中や
お風呂の中
散歩中など
頭がリラックスしている時だ。
だから、定期的に
頭をリラックスさせる時間を作ることは
創造性を高めるのに非常に重要だ。
「創造のプロセスの最終段階は、生産性第一の現代で最も嫌われること、すなわち「何もしない」」
この状態を
脳のデフォルト・モードという。
たとえ休憩しているときでも、
脳の中では大規模な神経活動が起きている状態だ。
このような状態のとき、私たちの心はぼんやりと遠い彼方をさまよっている。
このような時に
我々は、アイデアを思いつく。
この忙しい現代、
勇気を振り絞って
「何もしない」ことをあえて選択してみよう。
旅行に行くときにも
あえて、「目的」を持たず
「無目的」で行ってみよう。
新しいアイデアと巡り合うはずだ。
HBR 2012年3月号 「差別化」のビジネスモデルより
「差別化」は戦略の本質であり、競争優位の主な源泉である。
しかし、差別化は時間とともに効力を失う。
その真の問題は、競合他社の反撃によるものではなく、内部的なものであることが多い。
差別化は維持できない。
↓
新しくしていく
↓
そのためには、アイデア(創造)が必要
つまり、
差別化が、何より大切!
それには、アイデアを出す
HBR 2013.09.09 未来を知るためのネットワークを築いているかより
マネジャーやリーダーとして成功するためには、
必要なネットワークは
1つではなく3つのネットワークが必要
それは、
・仕事上のネットワーク、
・成長のためのネットワーク、
・戦略上のネットワークである。
日常の仕事や生活とは無関係であるがゆえに、多くのマネジャーはまったく築こうとしていない。戦略上のネットワークは、将来に関するものだ。
日頃と無関係のネットワーク
つまり、無関係の雑談が大切
HBR 2020.04.14 生産性にこだわりすぎると創造性を殺してしまうより
集中していないときの精神状態こそが、脳が活性化されるときの「デフォルト・モード」
1970年代、たとえ休憩しているときでも、脳の中では大規模な神経活動が起きていることが観察された
やることリストを取り外し、デスクから離れて、通勤時はポッドキャストのスイッチを切ろう。毎日、無目的に過ごす時間をつくろう。脳にリラックスする時間を与えることが、最高のアイデアをもたらすかもしれない
最高のアイデアのために
何もしない。無目的を作る
予期せぬ相手と、社員食堂で相席になる
――このシンプルな現象を、制度化
縦割り組織の壁を打ち破ることは、
さまざまな面で重要だ。
たとえばコミュニケーションの促進、有意義な人脈づくり、
イノベーションの誘発などにつながる。
しかし誰もが知るように、部門間の溝を埋めるのは口で言うほど簡単ではない。
ビジネスとは結局、人である
――誰もがそれをわかっているはずだ。
ランチ・ルーレットは存在しなかったつながりを生み出し、
従業員をさまざまなアイデアや視点に触れさせる実践的な方法だ。
偶然を作り出す
何かを社内でも取り入れる。
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・毎日会う人以外の人と、定期的に会う(食事、旅行)
・社内で雑談を目的とした、導線を作る(他部署と会う)
・日頃と関係の無いネットワークを作る(趣味など)
・ミステリーツアー的な旅
・雑談を目的にした飲み会など
・20%ルール→仕事以外のことを研究する時間を設ける
・社長がアイデア出てきた瞬間を書き出し、社員にそれを体験させる。
(映画、読書、旅行、勉強会、サウナ、などなどを書き出す)
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1)ますます世の中は厳しくなる
2)生き残るためには、生産性
生産性向上と、創造性向上が不可欠
3)そのためには
トップが、何もしない、無目的を創ることで
アイデアをとにかく出す時間を作ると良い。
偶然を活用して、どんどん長く続き生き残る会社にしてください。
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