menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第4回 どうしたら、変わり続けられるのか?

継続経営 百話百行

変わり続けるための必須条件は「危機感」ということは、先にお伝えしました。
では、その「危機感」をどのように醸成し続けるかが、現場が危機感を持ち続けるかのコツのようです。

どうすると、思い続けられるか?それは、「打倒自分」今の自分に満足せず、今の自分をどう打倒していくかと、思い続けるようにするのが良いのです。「我、昨日の自分に勝つ」が、唯一の危機感醸成なのかもしれません。

ある、著名作家に教えてもらったことがあります。

「もっとも長く恋人、夫婦でいられる人はどんな人か?」「それは、この恋、この結婚は長く続かないと思っている人」と言われ、「えっ???」と思ったことがあります。理由を尋ねると「長く続かないと思っている人は、常に、長く続くためにどうしたら良いかを考え、対応しているからだ」と、なるほど、現状が当たり前になり、これは、いつまでも続くという発想からスタートすると、今に感謝もしなくなり、今より良くする対応も取らなくなるということなのです。

例えば、夫婦間で、この結婚は長く続かないと思い、長く続かすためにはどうすると良いか?と、思った時に、「家に帰ったら、居ないかも」と思えば「今、遅くなるからと1本電話しておこう」となるようです。当たり前にならない。というのがポイントの一つです。

経営も同じで
「長く続く経営をしている人は、長く続かないと思っている人」これが、危機感を生み出す第一歩かもしれません。明日倒産するかもと、思っているから、今一生懸命そうならないように頑張る力と、アイデアが出てくると思うのです。

危機感醸成でこの事例はすごいなと思ったのがあります。それは、ある企業の、昇進試験のテーマです。管理職になるための一次試験が、論文なのですが、そのテーマがすごいです。

「打倒自社」 つまり、野田の会社であれば、「打倒ビジネスミート」が論文のテーマなのです。そこで、必死に、自社を攻めることをライバル企業になっているつもりで、必死に考えます。そして、その後が、この方法のすごいところで論文に合格すると、次が面接試験です。そこでのテーマは、「打倒自社」を「打倒」する案をプレゼンするというものなのです。

打倒する方法を必死で考えないと、合格しません、そして、必死で考えれば考えるほど、次の試験が、受かりにくくなるという、面白い仕組みですが、危機感の醸成にはピッタリですし、批評家だけを生み出すことをしなくなる。素晴らしい方法です。

変わり続ける具体的方法の一つ「打倒自分(自社)」です。
そして、もうひとつの方法は、変わり続けるために、やり過ぎない考え方です。

経営者は、とても、ストイックな方が多いです。無理やり自分を書き換えたり、自分をいじめぬいても頑張るんだ。という方も多いようです。

そのために、「変えよう」と、思った時に、いきなりすぐに、そして、大幅に変える人が多いのです。
しかし、そのやり方をすると、どうしても「亀裂」が走るのです。反論者が出たり、ひどい時は、全員が会社に辞表を出したり。

では、変える場合に、やり過ぎないためにはどうするか?

「保守7割、革新3割」 なのです。

変える場合、この割合がもっとも、スムーズに行くというのが、師匠船井幸雄先生の経験則からのものを教えてもらった割合で、実際、ある企業で商品の変化構成を調べた所、毎年、3割づつ商品を変えています。そして、そこは、「懐かしいけど、変わり続けている」と受け止められているのです。

変わり続けるために、「打倒自分(自社)」で、危機感を醸成し、そして、変わるための案が出てきたら、意識として「保守7割、革新3割」の感覚で変えていくのが良さそうです。

次回は、どうしたら変わり続けられるのかのコツの続きを紹介します。

第3回 お客様に繰り返しご利用いただく会社創り前のページ

第5回 続・どうしたら、変わり続けられるのか?次のページ

関連セミナー・商品

  1. 経営に活かす「リーダーの言葉」

    音声・映像

    経営に活かす「リーダーの言葉」

  2. 「リーダーの名言講話集」

    音声・映像

    「リーダーの名言講話集」

  3. 飛躍するASEANに未来を見るCD・ネット配信講座

    音声・映像

    飛躍するASEANに未来を見るCD・ネット配信講座

関連記事

  1. 第3回 お客様に繰り返しご利用いただく会社創り

  2. 第44回 「1992年から、1人当たりGDPが世界一であり続けている国はどこか?」

  3. 第17回 「継続企業は、どんな人でも活躍できる仕組みがある!?」

最新の経営コラム

  1. 第36講 カスタマーハランスメント対策の実務策㉓

  2. 第132回 弛まず進める製造装置の改良で競争力向上はエンドレス(やまみ)

  3. 第181回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方104『相手に好かれる聴き上手のスキル』

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第50話 魅力的な不動産でも、銀行融資のハードルが高いものには手を出すな
  2. 製造業

    第313号 自社の実力は、モノづくりの6段階のレベルで把握せよ(9)
  3. マネジメント

    第67回 特別対談:自創経営センター社長 東川広伸氏(第3回/全3回)
  4. 社員教育・営業

    第29回 「電話応対力をあげるコツ」
  5. サービス

    10軒目 「囲炉裏料理と日本酒スローフード」
keyboard_arrow_up