menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第36回「大震災が残した生活設計と資産管理上の課題」

会社と社長のための資産管理講座

大震災直後には、東日本ではガソリンスタンドに大行列ができ、スーパーやコンビ二からパンやカップ麺等が消える事態が発生しました。改めて、日本人の生活を支える基盤の脆さが判明しました。

日本の食料自給率は40%(カロリーベース)、エネルギー自給率は4%に過ぎず、世界中の資源に自分たちの生存を依存しています。それにもかかわらず、飽食による食べ残しや賞味期限切れの廃棄食料が膨大な量に上り、必要以上に明るく快適な生活を追及し続けていたのでしょう。

国連世界食糧計画(WFP)によれば、世界では現在7人に1人、約92,500万人が飢餓に苦しんでいます。一方で日本人は、本来の日本の国土から供給できる資源量に比べて7倍近い資源を消費しています(世界自然保護基金、WWF)。地球環境にそれだけの負荷をかけた上で、日本人の生活は成り立っているという事実をしっかり認識しなければなりません。

昨年から世界では食糧価格が高騰し、これを原因とする反政府デモで政権が倒れるなど、中東・アフリカ情勢も緊迫しています。国連食糧農業機関(FAO)が発表する食糧価格指数は、今年1月の時点で過去最高だった2008年を上回る最高値を更新。食糧価格の上昇圧力は今後も弱まることはないと見込まれ、中長期的な食料・資源問題を本気で注視し、日本人の食生活を含む生活様式全般を省資源型に変えて行く必要があります。

健全な経済活動のためには過度な自粛を避けねばなりませんが、過剰包装や使い捨て文化を止めることなどは、すぐにできる自助努力ではないでしょうか。そして、この問題を生活設計や資産管理上に、「どのように反映させれば、何が起きても磐石な生活設計になるのか」、「震災復興に日本人全員が痛みを分かち合い、かつ財政状況を改善する税制はどうあるべきか」、大震災とその後の出来事は日本人に難しい課題を残したといえます。

                                        以上

第35回「災害等の非常時に対応するために、資産管理ファイルを備えましょう」前のページ

第37回「為替変動リスクと上手につきあう方法」次のページ

関連記事

  1. 第66回「老後の見直しを迫る年金財政の将来」

  2. 第57回「資産運用の考察 日本再生と健康・医療介護・子育て産業」

  3. 第4回 財政悪化は資金繰りと可処分所得を直撃する

最新の経営コラム

  1. 195軒目 「麓寿庵 @京都市 〜旧今尾景年宅の古民家で秘宝のわらび餅」

  2. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2025年4月9日号)

  3. 第376回 社長が「陰謀論」にハマるワケ

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 戦略・戦術

    第29回「韓国のアジア一番!ここから学ぼう!!パート2」
  2. マネジメント

    第62回 新元号は「令和」に決定!新時代の社長業とは
  3. 戦略・戦術

    第七十三話 顧客との信頼関係を築くための一枚のハガキと課題解決への取り組み
  4. 戦略・戦術

    第158話 「回収サイトを縮めなさい」
  5. マネジメント

    第3回 『ファミリービジネスの後継者ならば、Wビジョンを描こう』
keyboard_arrow_up
menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ