menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

教養

第98回「デトロイト美術館の奇跡」(著:原田マハ)

眼と耳で楽しむ読書術


新聞やネットニュース、テレビやラジオ、どれを見ても
話題は、コロナ一色。
 
当初はアジアレベルの出来事かと思いきや、
瞬く間に世界規模となり、
いつ終息するのか、先の読めない情勢に…。
 
実際のウィルスによる脅威はもちろん、
それ以上に、今ぼくが危惧しているのは
過剰な情報に影響されて、人々の心がどんどん落ち込んでいくことです。
国全体に、重苦しい空気が充満し、いつの間にかエネルギーが失われていく、
これぞまさに"空気感染"だと、危機感を覚えずにはいられません。
 
経営者、リーダーにとっては、何とも悩ましい日々であり、
今が踏ん張りどころ!
 
甚だ微力ではありますが、助太刀させていただきたく、
このご時世だからこそ、読んでいただきたい一冊を紹介します。
 
『デトロイト美術館の奇跡』(著:原田マハ)

 
98-1.jpg
 
です。
 
 
 
GM(ゼネラル・モーターズ)、フォード、クライスラーの自動車大手3社が本社を置く、
アメリカを代表する工業都市、デトロイト。
 
かつて、"国内産業のエンジン"とも言われた町は、
2013年に、負債総額180億ドル(1兆8000億円)で、
米国史上最大の自治体破産となったことをご記憶の方も多いかと思います。
 
その際、アメリカ有数の美術館である、デトロイト美術館も
存続の危機がやってきました。
 
このままでは閉館、あるいは閉館しなかった場合でも、
貴重なコレクションの数々を売却せざるを得ない状況に…。
 
本書は、そんな最大の苦境に陥ったデトロイト美術館に起こった
奇跡の物語。
 
実話に基づくフィクションで、非常に読み応えがあります。
 
自分にとって大切なものを失った人、
及び、今、失いつつある人たちが主人公。
 
1枚の名画、セザンヌの『画家の夫人(マダム・セザンヌ)』を軸に
人と人の心がつながっていく。
 
危機管理、危機対応における、リーダーシップも
本書の見どころの1つ。
 
わずか130ページほどの文庫本の中に、
ビジネス、経済、行政、芸術、人間関係など、さまざまな要素が詰まっています。
 
今読むのにふさわしい、感動の一冊!
読書で気分転換&元気注入、未来にエネルギーを!
 
 
尚、本書を読む際に、おすすめの音楽は
『チュニジアの夜+2』(演奏:アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ)
 
98-2.jpg
 
です。
 
 
 
ジャズの名盤中の名盤。
凄まじいエネルギーあふれる、ド迫力演奏!
正直、読書向きとは言い難い気もしますが、全身にパワーがみなぎってくる音楽。
合せてお楽しみいただければ幸いです。
 
では、また次回。
 
 
 
 
 


 
 

第97回『指導者のエゴが才能をダメにする ノムラの指導論』(著:野村克也)前のページ

第99回「赤狩り」(著:山本おさむ)次のページ

関連記事

  1. 第104回「ジャパネットの経営」(著:髙田旭人)

  2. 第110回「草枕」(著:夏目漱石)

  3. 第139回『向かい風に進む力を借りなさい』(著:武田鉄矢)

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    第318回 社長の「大切」3つの質問
  2. マネジメント

    第33回 質問「経営セミナーに行くモチベーションがあがりません。どうしたらよいで...
  3. 戦略・戦術

    第204号 通販チャネルを強化する大手百貨店の経営戦略
  4. 教養

    2012年10月号
  5. 税務・会計

    第60回 最近の税務調査の傾向と対策
keyboard_arrow_up