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第27回 「人を育てる」

社長の「氣」

 全30回の連載予定で始まりました「社長の氣」も、いよいよ終盤となりました。残りの回は新しいテーマではなく、これまでの内容をふまえて発展させたいと思います。
 「実業」と「虚業」という言葉があります。
 堅実な事業が「実業」で、投機的な事業が「虚業」と捉える人。モノづくりが「実業」で、金融業が「虚業」と捉える人。価値を生み出す事業が「実業」で、価値を生み出さない事業が「虚業」と捉える人。その定義は人によって様々です。
 私は、継続・発展を前提とした事業が「実業」で、その前提がなく一時の成果を求める事業が「虚業」と定義しています。会社が継続・発展するには「人を育てる」ことが不可欠です。しかし、人を育てるには膨大な時間と労力を必要とします。また、必ず育つという確証もありません。それでも、人を育てることは必須です。
 また、知識や情報を得るだけであれば、能率を考えて育成することが出来ます。しかし、ビジネスにおけるマインドづくりは能率では計れません。人を育てる時間と労力を放棄して目前の成果を追いかけても、短期的な成功は得られるでしょう。しかし、継続・発展を前提とした実業においては、成功は得られません。
  この「社長の氣」でお伝えして来た内容は、人を育てることに活用されるものです。「氣が出ている」「氣が通う」「氣を通す」といったことが大きな助けとなるのです。実業に携わる多くの経営者やリーダーが、それを理屈ではなく体得するために心身統一合氣道を稽古しています。心身統一合氣道の一つ一つの技は、「氣」の理解がなければ出来ないからです。
 私自身の話に触れたいと思います。私が会長を務める心身統一合氣道会では、全国に400箇所の道場・教室があります。国内だけでも300名の指導者がおり、海外を含めるとその数は3倍になります。私たちの活動においては人材の「質」が総てです。
 そこで、私自身が膨大な時間と労力をかけて国内外を回り、指導者の質の維持と向上、そして次世代の指導者の育成に努めています。事業と同じで、決して順風満帆な時だけではなく、常に課題も生じていますが、一歩ずつ前に進んでいます。
 良い指導者の元には良い生徒が集まり、良い生徒の中から良い指導者が生まれます。時間を超えて、場所を超えて、組織が継続・発展するには、私自身も「人を育てる」ことが不可欠なのです。日々、その経験を積み重ねています。
 日本経営合理化協会主催の「氣の道場」でも、参加者から人を育てるための相談を頂きます。「氣」を学び実践し、共に歩む心づもりで、いつも私はお伝えしています。
 様々な相談にお応えして氣づくことは、人を育てることにおいては、社外に求めて良いもの、社外には求めてはいけないものがあることです。知識や情報を得ることが目的であればアウトソーシングすることが出来ます。むしろ、外部の専門家に任せた方が効率よく吸収出来ます。
 他方で、ビジネスにおけるマインドづくりはアウトソーシングすることは出来ません。自社において教育の仕組みを構築するしかありません。
  必要な情報がいつでも・どこでも簡単に得られる時代となり、安くて質がよいものが選ばれるのが当たり前の時代となりました。その中で、何によって他社と違いが生じるのかと言えば、幸福感や充足感など「形のないもの」による付加価値です。
 これからの企業においては、知的に優秀なだけではなく、「形のないもの」を理解し、生み出される人材が求められています。「形のないもの」を理解するのは五感ではありません。五感は外界を感知するための身体機能であり、私たちは五感を通じて「心」で理解しています。だからこそ「心を育てる」ことが重要なのです。
 このとき、「氣」という土台が不可欠なのです。
 

 

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