計数管理の重要性
社長が自らの意思決定の良否を判断するために、毎月の計数管理が不可欠です。
計数管理とは、売上、利益、経費、キャッシュフロー、在庫など、企業の財務状態を数字で把握し、定期的に分析し評価することです。
特に中小企業では、社長が現場で直接仕事に関与することが多いため、ビジネスの動きを数字の変動と結びつけて検証することができます。
このような事業活動の結果を数字で点検する習慣が、経営判断の質を高めていくのです。
計数管理がもたらすもう一つのメリットが、早期に問題を発見できることです。
計数管理を行うことで、売上の低下やコストの増加、キャッシュフローの悪化などの兆候を早期に把握できます。
問題が小さいうちに対策を講じることで、大きな損失を防ぐことができます。
勘に頼った経営判断は、時として直感的で素早い意思決定ができるのですが、その反面でリスクも伴います。
数字に基づいた経営判断は、データに裏付けされた信頼性の高いものとなり、長期的な視点で企業の安定と成長を実現します。
そして、中小企業にとってもっとも大事なのが、経営の命綱ともいえる資金繰りです。
毎月の収入と支出の金額の増減を管理することで、急な支払や売掛金の回収遅延など、資金面でのトラブルにも柔軟に対応できるようになります。
毎月のキャッシュフロー管理を怠っていると、気づかないうちに手元資金が枯渇し、倒産リスクが高まることもあるので注意が必要です。
こうして月次で計数管理を実施していると、数字の動きを見ながら、次の手を的確に打てるようになっていきます。
毎月の事業活動の成果を数字と金額で把握していますか?