なぜ予期せぬ不正が発生してしまうのか?
大リーグの大谷選手の元通訳が、ギャンブルにはまり選手の銀行口座から無断で20億円以上を送金したというニュースが報道されています。
信頼していた人に裏切られたこの事件は、企業経営者にとっても他人事ではありません。
社内で不正が起きないようにするために、職場環境を定期的に点検することが重要です。
不正の発生要因を理解するには、「不正のトライアングル」理論が有効とされており、会計の分野でも以前から活用されています。
不正は、「動機」「機会」「正当化」の3つの要素が揃った時に発生するというものです。
そこで今回は、不正のトライアングルの観点から経理の不正について、説明します。
ウチの会社は不正なんか絶対起きないと過信していませんか?
不正を起こす動機は何か?
不正が発生する1つ目の要素が、不正をする「動機」です。
以下のような動機が考えられます。
・ギャンブルや風俗等で遊ぶカネが足りない
・高額な車やブランド品が欲しい
・借金の返済を迫られている
大谷選手の元通訳の場合も、ギャンブルが不正の動機になっていました。
社員の個人的な金銭問題が動機となり、会社の資金を横領したり、売上を着服したりするケースがよくあります。
また、パワハラやセクハラなどの人間関係の問題や、人事の不当評価などが動機となり、復讐のために不正を行うケースもあるようです。
会社としては、社員の個人的な動機を事前に把握することは難しいですが、日頃からコミュニケーションをとり、生活状況の変化や悩みを確認することが大切です。
最近生活が派手になった社員はいませんか?