menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第178話 モノ、カネ、ヒトの「中国離れ」をどう食い止めるか?

中国経済の最新動向

ヒト、モノ、カネの「中国離れ」が加速

訪中外国人も激減している。筆者は昨年11月に北京・天津を訪れ、町を歩く外国人の少なさに驚いた。その原因を探ると、外国人留学生、訪中外国人観光客、外資系企業駐在員という3つの減少が鮮明になることがわかった。

 

北京大学の賈慶国教授によれば、23年アメリカからの留学生は約350人、10年前の約1万5000人から激減。韓国からの留学生も2017年に比べれば8割近く減った。

 

外国からの観光客が中国に戻ってこない。国家統計局の発表によれば、23年入国外国人数は1378万人、19年(4911万人)の3割弱に過ぎない。外国企業の駐在員も減少している。上海、北京など大都会の外国人向けのオフィスビルは、昨年より空室率が急増している。これは外資系企業をめぐる経営環境が悪化し、日米欧企業の中国撤退が相次ぐことが原因だ。

 

外需(輸出)、外資、外国人の減少は、経済成長にとって大きなマイナス要素となっている。背景にはモノ、カネ、ヒトの「中国離れ」が加速している実態が浮き彫りになる。その一因は昨年「反スパイ法」の改正で適用範囲が拡大し、外国企業が反スパイ法の恣意的な運用を懸念しているからだ。

 

米中対立が激しさを増す現在、習近平政権は経済成長より国家安全を重視する方針を打ち出している。昨年、反スパイ法改正・施行以降、中国政府は反スパイ宣伝を強化し、国家安全省が毎週のようにマスコミに登場し、反スパイキャンペンを行っている。しかし、過分に国家安全を強調すると、外国、特に西側諸国の企業も国民も中国を警戒し、経済成長に逆効果がもたれされる。

 

前出の北京大の賈慶国教授も反スパイ法の適用範囲があいまいで、「どのような情報をいかに収集すれば違法にならないのか明確でない」と指摘している。

 

今後、モノ、カネ、ヒトの「中国離れ」をどう食い止めるか? 経済成長と国家安全をどう両立するか? 中国政府は難しい選択を迫られる。

次のページ

1 2

3

4

第177話 中国「団塊の世代」の退場とデフレの到来前のページ

第179話 米国に制裁されても反米しない華為次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 沈 才彬(しん さいひん)「爆発する中国経済」CD

    音声・映像

    沈 才彬(しん さいひん)「爆発する中国経済」CD

関連記事

  1. 第20話 朱鎔基前首相のWTO加盟交渉秘話の示唆

  2. 第78話 中国は「中所得国の罠」に陥るか

  3. 第54話 PM2.5「越境汚染」 ―中国の汚染物質が日本を襲う

最新の経営コラム

  1. 「展示会の見せ方・次の見どころ」(2026年6月)

  2. 第56講 カスタマーハランスメント対策の実務策㊸
    『これを棄てろっていうことか!』第3部

  3. Vol. 8 コーヒーの街が、抹茶を選んだ理由 ― お疲れニューヨーカーの現実(前編)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. サービス

    181軒目 「ネパール本格料理ナングロガル @新宿区百人町(大久保駅)」
  2. 社員教育・営業

    第105回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方26 仕事の一つ一つに目標を...
  3. 製造業

    第289号 カイゼン提案活動で 『工場の売り上げも利益も社員実力も伸びる!』 実...
  4. 社員教育・営業

    第99回 コミュニケーション上手になる仕事の進め方20 段取りとコミュニケーショ...
  5. キーワード

    第41回(ノウハウを披露する「コマーシャルデザインラボ」)
keyboard_arrow_up