去年はシーズン中の骨折で戦線から離脱してしまったヤンキーズの松井秀樹選手。
当時を振り返り「この怪我をどうプラスに持っていけるか、そればかりを一生懸命考えていました」
と云う彼のコメントにとても感銘を受けた。
プロのスポーツ選手、そして経営者には信じがたいほど堅固なプラス思考の持ち主がいるが、間違いなく彼もその一人だろう。
プラス思考でなお念いが強ければ目標の実現度があがる。逆境にも強い。
人は一日に45000回、後ろ向きの考えをするという。
どう計れるのか不思議だが、人間の考えの約80%はネガティブなのだそうだ。
であればこそ積極思考を身に付けさせることは二世教育の必須科目としたい。
それには親自ら率先して範を示し子供たちに積極思考を促そう。
例えば、失敗したときは揶揄するのではなく「ああ、いい経験ができたね。ラッキー」と受け止める習慣をつけさせる。
他の子供と分かち合うのを嫌がったら「なんだお前ケチだな」と咎めるのではな く、
「自分のものを大切にするのはいいことだね。でも他の人に喜んで貰うのは気持ちいいもんだよ」と新たな気付きを促したい。
ガックリきているときは「ここから学べることは?」「この問題から得られるブラスの部分は何だろう?」
と問うことでプラス思考で上塗りする術の習得をはかろう。また周りで起こることにもポジティブな気持ちが
持てるよう、感謝したり、素晴らしいと感心したりする心の習慣を植え付けさせたい。
積極思考の推進者は数多いが私は中村天風が素晴らしいと思う。
シンプルで且つ実際的な教えは潜在力にも働きかけるもので、
日露戦争で活躍した人なのに最新の脳科学の知識がしっかり織りこまれている。
『国家の罠』の著者佐藤優氏も「獄中で読んで非常に元気づけられた」と語っている。
経営合理化協会発刊の『成功の実現』『盛大な人生』『心に成功の炎を』は私の愛読書である。
自己催眠のテクニックをマスターさせるのも有効かもしれない。
10年ほど私は前催眠術を習ったことがある。「自己催眠をかけることでマインドコントロールが図れれば、
自分本来の能力を、潜在能力も含めフルに発揮できるに違いない。」と考えたからである。
若いうちから積極思考を身につけ、自己のマインドコントロールを図ることができたら、
それこそ人生の強力な武器を手にしたことになる。将来が楽しみな二世の誕生となろう。
榊原節子