~起業時の想いを貫けば会社はオンリーワンになる!!~
「オンリーワンで勝ち残る企業風土づくり」
<社員の幸せを考えるブレない経営とは?~事例:サントリー>
~成功するM&Aには、会社の志が不可欠!!~
「成長のためのM&Aは機会があれば積極的に行う」
こう宣言してきたサントリーホールディングスの佐治社長は、米国の大手酒類メーカーのビーム社を160億ドル(約1兆6800億円。当時1ドル105円で換算)で買収することに合意しました。
この買収は、同社が1980年代から行ってきた海外M&Aの総合計額を上回っていたのですが、この決断を可能にしたのは、同社の創業者・鳥井信治郎の口癖「やってみなはれ」が会社の志となっていたからです。
~創業者の口癖は社是で正しいものとなる!!~
1899年~未知に挑んだ創業時代にサントリーの創業者が常に口にした口癖
「やってみなはれ」とは?
「やってみよう。やってみなければわからない。」という意味。
この口癖は、100年を過ぎた今も現場の具体的な行動指針となり、課題を解決する際の礎(=サントリーの精神)として、現場に継承されています。
では、なぜサントリーが、経営者の口癖を現場が実践することで成長できたのでしょうか?
その理由は、創業者の口癖を、会社の行動指針(社是3)として現場仕様の文言にし、それを社是として「会社で正しいと定義されること」にしたからです。
<サントリーの社是>
1・人間の生命の輝きをめざし-人の生活の向上
2・若者の勇気に満ちて価値のフロンティアに挑戦しよう
3・日々あらたな心・グローバルな探索・積極果敢な行動
サントリーの現場は、社是(=会社で正しいと定義されること)
3・日々あらたな心・グローバルな探索・積極果敢な行動を日々実践!
つまり、
それは新しい価値創造(市場の創出)につながり、成長(売上げ拡大)を可能にしたのです。
~M&A戦略が企業理念に合致すれば会社の存在意義が現場に伝わる!!~
サントリーは、総額3000億円強の仏オランジーナ・シュウェップス・グループ、2100億円の英グラクソ・スミソクラインの飲料2事業、そして1兆6000億円で傘下に収めた米ビームの買収を実施し、M&Aを会社の成長戦略として採用しました。
が、その成功は、同社の企業理念がM&A戦略と合致し、現場ベクトルが一つになったからです。
<サントリーの企業理念>
ミッション(企業の存在意義(目的=使命)
「人と自然と響きあう」
ビジョン(企業の目標)
「GROWING FOR GOOD(お客様に最高品質の商品・サービスをお届けし、生活文化の豊かな発展と持続可能な地球環境の実現に向かって企業活動を推進する)」
M&Aによる同社の海外事業展開は、「人と自然と響きあう」(同社のミッション)地球環境を世界規模でつくり、次の世代に引き継ぐ流れを醸成し、人と自然との共生を可能とすることが目的です。
サントリーにとってM&Aとは、同社が掲げる企業理念により、地球上のあらゆる生命(同社の商品の資源)が輝き、少子高齢化の日本でも人(消費者及び社員も含む)が輝き続けるための1つの手法だったのです。
サントリー企業理念