「仕事のすすめ方」
◆仕事を円滑にすすめる「コミュニケーションのスキル」◆
前回「社内における環境整備」についてお話しました。今回は「ファイリングの仕方」についてお話します。
まず、ファイリングという言葉を耳にするでしょうが何時ごろからあるのでしょうか。ファイリングは、百年以上前にアメリカで創案されたそうです。そして第2次世界大戦後、連合軍司令部によってファイリング・システムが日本にもたらされたと言われています。そんな背景も知ると、ファイリングがより身近になるかも知れません。
皆さんはやろう、やろうと気にかけつつなかなか行動に移せないものの一つにファイリングがありませんか。私もそのように思う一人でしたが、自分に一番ブレーキをかけていたのが、一気にやろうという気持ちだったと気づきました。
私はフリーでインストラクターをしていますが、ファイリングをするノウハウは個人も組織も同じと考えます。ファイリング(書類の整理と保存)の大きなメリットは、必要な書類がすぐに探せることです。探せないイライラした気持と、探している時間から解放されるのがファイリングです。
ファイリングで一番先にするのは、「要らない書類を処分すること」。書くのはとても簡単ですが、行動するのは思った以上に難しいです。
主流はパソコンの保存です。顧客別・会社別・案件別・時系列などのフォルダを作り、すぐに何でも取り出せるよう整理して保存します。ただ整理すると安心をしてしまうことと、その後も簡単にクリックして保存作業を続けてしまうといつの間にかパソコンにデータがどんどん溜まってしまいます。「保存」と確定してフォルダに入れたデータも時が経つと要らなくなるものも少なくありません。業種によって書類をジャッジする期間が異なるだけでなく、会社によってもその期間が異なるので、確認した日付も入れておくとよいでしょう。そして、手すきの時間を利用して、こまめにチエックし必要のない書類は削除します。
紙でデータを残す場合、何時誰が見ても探しやすいことを前提に、見出しを付けて分類します。見出しはクリアホルダーの右上に揃え、デスクの引き出しにセッティングした横型のファイルボックスに保存します。この際気をつけることは、書類が重複していないかということ。例えば会議をするとき参加者全員に配られた書類であれば、重複の可能性が大きくなります。また見出しの分類を細分化しすぎると探しにくくなるので誰が探しても分かり易い見出しを考えてください。さらに細かいことですが、ファイルボックスに書類を入れすぎると取り出しにくくなるので気をつけます。