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社員教育・営業

第12話 我が社は何もない。だからええんや。

東川鷹年の「中小企業の人育て」

「我が社は何もない。だからええんや。」
 
先代社長は亡くなるまで毎年新入社員の入社式にて、
「君たちは実にいい会社に入った。」と必ずおっしゃっていた。
 
初めてその言葉を聞いた時、「何がいい会社や。給料は安いし。仕事はきついし。残業は多いし・・・」と心の中で思った。しかし次の一言を聞いて 思わず納得した。
 
「我が社には何にもない。だから君たちに入ってもらった。思いきり学び、思いきり仕事をしてほしい。仕事では学べるもんはいっぱいある。ええ か、会社のために働くんやないで。自分のために働くんやで。
 
いくら中小企業とはいえ、何にもないとは語弊があるかもしれない。あるといえばある。だが、先代社長が言いたかったの は、今ある条件にあぐらをかいて、与えられたものを処理するだけの“考えない”人に育つな よ!と言いたかったのだろう。
 
そのあと、こうも言われた。「学ぶことは大切や。しかし単なる学習で知識を増やしたところで何の役にもたたへん。現場で動くことや。お客さまの ところへ行くことや。経験がものをいい、成功体験が君たちを育てる。生きた勉強をせよ!」
 
この初心を忘れることなく考えさせ続けるためには“仕掛け”が必要である。
 
我々は全社員が日々、ランクアップノートという道具を使って、「自らが計画を立てチェックし“改善し”その目標の達成に責任を持つ。」という自 創の人に育つ定義を実践する仕組みがある。
 
そして、上司と部下が毎日成長対話で“できる方法を考える”仕組みになっている。
 
常に現場は動いている。お客様は市場はそして世の中は変化している。今、売上げが 上がらないと嘆く会社も多いが、そんな会社に限って不況のせいにしてどうせ売れないとの思い込み、今までと同じやり方をしていて真の“改善”しているよう でしていないのには驚く。
 
売れ“無い”のではなく、お客様が買いたいと思う価値が“無い”だけだ。今までと同じ・・・では売れるはずがな い。
 
お客様が買いたい!と思ってもらえるようにするために、『何を変えるればいいのか?』『どう変えればいいのか?』を全社員に考えさせ、“できる方法”を考える風土を創って欲しい。
 
そして真の価値創造ができる組織風土に生まれ変わることを願ってやまない。
 

 

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