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第157回 NotebookLM

社長のメシの種 4.0

 Googleが6月から日本語でも提供を始めた「NotebookLM」は、発表された論文や調査資料、法律や制度などの解説、自分のノートなどを読み込ませ、それを搭載されている最新生成AIのGemini 1.5 Proを使って理解して、必要なサポートを提供してくれる。


 利用可能なファイルはGoogleドキュメント、PDF、テキストファイル、Googleスライドなどの形式だが、Web上の資料であればそのurlでも読み込ませることができ、それらの内容の要約、整理、内容についてのレポート作成の補助、FAQを作成して理解を深めることができる。
 また、資料内の画像、グラフ、図についても質問でき、分析の手伝いにもなる。


 多言語に対応しているので、分量の多い英語の調査資料などを読み込ませて概要を把握することにもよく使っているが、これまでなら英語の論文や調査資料を読むのに何日もかかっていたものが、すぐに概要を知ることができるようになった。
 元資料へのリンクが付いているため、内容について確認することもでき、生成AIが勝手に作り上げたものかどうかも確かめられる。


 「原典にあたる」ことの重要性は理解しつつも、実際にはなかなか全部は読みきれなかった外国語の資料なども抵抗なく調べられるようになり、学習にかかる負担が大幅に軽減された。


■RAG


 生成AIに使われている「LLM(大規模言語モデル)」は、未学習の情報は扱えないし、間違った情報を出してくる場合もある。
 これらを解決する技術として最近注目されているのが、「RAG(Retrieval Augmented Generation)」と呼ばれる技術だ。


 RAGは外部のデータから情報を探して回答を生成する仕組みで、生成AIに追加学習させて賢くするのではなく、AIが参照できるデータを用意して、それに基づいて回答を得られるようにするもので、用意するデータも自分で管理できる。


 生成AIは分かりやすい文章を書く能力は高いが、その分ウソも見つけにくい場合があり、仕事に使う時には注意が必要だ。
 必要な情報、データを生成AIに与えて回答させるRAGは今の生成AIの欠点を補うものだが、誰でも簡単に利用するのは難しかった。
 その意味でGoogleが提供した「NotebookLM」は、Googleのアカウントさえあれば誰でも無料で簡単に利用できるので、「プライベートRAG」としてぜひ使ってみていただきたい。

======== DATA =========

●NotebookLM
https://notebooklm.google.com/

 

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