それはカスタマーハラスメントではありません!
⑥『あなただったらどう思うの?』《3部/4部作》
このやりとりを見て、よく考えてみてください。そもそもは相手は、「あなただったらどう思うの?」と言っただけなのです。けれど、「上司に代わって!」に話は変わり、切電するまでに時間がかかりました。
私がよく言う「担当者がカスタマーハラスメント客にしている」典型的な現象です。
担当者の疲弊を軽減したい私としては、やりとりトークを8回より、もっと、短くすることを皆さんに啓発したいのです。それでは、「あなただったらどう思うの?」と言われた時には、どのようなトークで返すと良いかということですが、結論から言うと『柔らかい拒否トーク』でぼんやりすることです。
『柔らかい拒否トーク』とは、「心苦しいことで・・・」「おはずかしいことで・・」「残念なことで・・」「もどかしい思いで・・」「歯がゆい思いで・・」「戸惑うお話で・・」「ご期待どおりではなくて・・」のような、あなたの気持ちを伝えるぼんやりとした言葉です。お断り対応のやり取りの際には、必ず使うトーク技術です。
『柔らかい拒否トーク』の意図を言うと「できることはしたいけれど、できることがない。なので、お断りするしかない。」という意図をもっている言葉です。
「あなただったらどう思うの?」に対しても、返答をお断りすることなので、『柔らかい拒否トーク』を使うことが良いでしょう。この時の『柔らかい拒否トーク』の意図としては、「私個人の意見としては何もないので言いません」「私個人の意見は、意味を持たないので言いません」というものです。するとどうなるか?
お客様としては、「もう、いいです!」や「それじゃ、私の方でも調べます」と言ってクロージングをしてくれたり、「じゃあ、○○はどうしたらいいのですか」と新たな質問をして話題を変えてくれる可能性が高くなるのです。
つまり、あきれてあきらめて、引き下がる確率が高くなるのです。以下は模範的なその想定問答です。
① 相手が「あなただったらどう思うの?」と言いました。
② 担当者のあなたは「心苦しいことで・・・」と言いました。
③ さらに相手が「いったいあなたの会社は!」というかもしれません。
④ 担当者のあなたは「おはずかしいことで・・・」と言うと適切です。
⑤ 相手が「はあ・・・もういいです」と言ってクロージングの場面を作ってくれる
どうですか?今は5つだけのやりとりトークでした。うまくいけば、3つのやりとりトークで済む可能性もあります。3つのやりとりトークというのはこれです。
① 相手が「あなただったらどう思うの?」と言いました。
② 担当者のあなたは「心苦しいことで・・・」と言いました。
③ 相手が「はあ・・・もういいです」と言ってクロージングの場面を作ってくれるという流れも現実的です。
この3つや5つのやりとりトークは、良くない対応になってしまった8つのやりとりトークと違って、次回、改めて架電する約束もしなくて済んでいます。






















