11月9日にアメリカ合衆国の大統領選挙が行われました。
結果は皆さんのご存知の通り、大方の予想を反してドナルド・トランプ氏がヒラリー・クリントン氏を破りに選挙に勝利しました。
ここでは選挙の細かいことや戦略的なことを除いて実際に多くのアメリカ人はどう感じているのか?現地からの声としてご紹介しましょう。
まず絶対的にこの選挙について押さえておかなければならないポイントは、アメリカ人全員が自分達も選挙に参加しているという意識を持っています。
これは極端な話、選挙権を持っていない子供たちでさえ感じていることなのです。
理由は日本ではびっくりするかもしれませんが、多くの小学校で選挙のディベート(討論)を見せられ勉強させれるのです。
そしてクリントン氏が何を訴え、トランプ氏も何を訴えて、それに対して子供達は自分の意見を求められるのです。ですから投票権がないにしても選挙に参加している意識があるのです。
この様なことからも幼い頃から自分の意見を言う習慣があるので、全員が全員の意見を持っています。
さて、ここカリフォルニアではクリントン氏が勝利をし、また私の周りでもクリントン氏に投票した人が多いのですが、彼らにとって残念な結果をもって、興味深ったのは多くの人が「この結果を受け入れる」と語っていたことでした。
どういうことでしょうか?
それは自分の意に反した結果が出たとしても、その人が選ばれた以上はその人を100%応援する!という意味なのです。
つまり自分はその人のことを全然好きでないし、政策も全く同意できないが結果、民主的に選ばれた以上はその意見に従うだけでなく応援する、という意味なのです。
一部では選挙のやり直しを訴えている声もあります。
ただこの行為は何もせずに自分の意に反しているものは受け入れないのとは全く違ったものです。
自分が全く支持できず、意見も全く同意できない人を応援するのです。
この感覚は日本ではなかなか理解しづらいかもしれません。
しかし、ここアメリカではこれだけ多くの移民の集合体である以上、自分の意にかなわないことなど日常茶飯事なのです。
“自分が理解できて、好感を持てる相手のみと上手くやっていきたい“などと言っていたらほとんどの人がその対象から外れてしまうのです。
この様な感覚、日本国内の会社でも世代の違い、またはアメリカのように移民の数が増えていく以上、少しずつ受け入れていかなければならない感覚であります。
自分の意見と全く違うものを100%支持する、という感覚を受け入れる時、今までとは違った思考回路が機能し始め、新しい可能性が見えてくるのです。
ちよっと違った感覚、今までの自分と違った感覚で色々なものを見てみましょう!