menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

仕事術

第90回「 海外でスマホ利用。3つの方法と選び方」

デジタルAVを味方に!新・仕事術

メール、メッセージ、各種情報の取得、SNS投稿、そして電話と、今やスマートフォンは欠かせない時代になりました。
海外に出ても同様。特に慣れない土地では、地図や乗り換え案内は大変重宝します。
渡航前に確認したいのは、現地でのリーズナブルな通信回線の確保。日本で使っているスマートフォンをそのまま利用して、数十万円もの高額請求が発生したというニュースも記憶に新しいところ。また、手間と費用の両面から、利用者に合った方法を見つけたいものです。
今回は、海外でスマホを利用するための主な方法「3つ」と、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
ビジネス出張やバーケーションを快適にするためにも、是非ご一読を。
■主な方法とメリット・デメリット
1. いつものスマホをそのまま使用(日本のキャリアでローミング)
日本の通信会社(キャリア)は、海外でも利用できるよう、現地の通信会社と提携したローミングサービスを提供しています。
メリットは、ユーザーが普段日本で使っているスマホをほぼそのまま利用できる簡単さ。いつもの電話番号で、国際電話も利用できます。
デメリットは、利用料金の高さ。現在では各社ともに、1日あたり3,000円程度が上限で、データ通信が使い放題の「定額プラン」を用意していますが、10日間利用すると3万円程度の出費が発生する計算になります。
(注意: データ定額プランの利用に際しては、各社のホームページなどで、手続きが必要か否か、渡航先が対象地域に含まれているかどうか、また、手持ちのスマートフォンが現地の通信方式に対応していか否かのご確認を。確認を怠ると、超高額請求が発生したり、現地で通信できないなど、トラブルが発生する可能性があります。また、通話料金はデータ定額とは別に請求されます。)
2. レンタルモバイルルーター
節約派に人気なのが「モバイルルーター」。空港で貸し出しカウンターを目にする機会も増えました。
この「モバイルルーター」は、現地で携帯通信網が利用可能なバッテリー内蔵の小型ルーターで、スマホをWi-Fi接続すると、データ通信が利用できるようになります。
メリットは、分かり易さと費用の安さ。貸し出されるモバイルルーターは、渡航先で通信ができるよう設定済みで、Wi-Fiアクセスポイントとしてスマホを接続するだけ。
スマホは携帯通信機能をオフ(機内モードでWi-Fiオンが安心)にした状態で利用できるので、思わぬ高額請求の心配もありません。
費用は事業者、渡航先、日数やプランで異なりますが、例えばハワイで10日間利用すると仮定すると、概ね費用は5千円~1万円程度です。また、家族やグループ旅行で一緒に行動する場合、一つのルーターを複数人でシェアすればより割安に。
デメリットは、持ち物が増えること。ルーター製品にもよりますが、スマートフォンに加えてルーターを持ち歩くのは面倒なものです。ホテルの部屋に置き忘れることもあるでしょう。また、ルーターの多くはバッテリーが数時間しか保たず、運悪く内蔵バッテリーが劣化していると、モバイルバッテリーも携行することになるなど、心配が付きまといます。
ほか、ルーターを紛失すると弁償が必要で、それをカバーするプランを適用するとかなり高額になるのも留意が必要です。借り受けや返却の手間も掛かります。
因みに、データ通信のみなので、スマホの電話番号による発信、着信音声通話はできませんが、各種アプリの機能を用いた音声会話やビデオチャットは可能です。digital1903no2.jpg
写真: モバイルルーターの一例「HUAWEI E5577」
3. 現地で使えるプリペイドSIMカードの利用  
digital1903no1.jpg 写真: 現地で使えるSIMカードは、日本の通販や現地空港などで簡単に購入可能。
最も低コストで利用者が増えているのが、現地で使える、プリペイドSIMの利用です。
SIMカードとは、利用者を特定し、通信網の接続先などを司る情報を収めたICチップで、日本で利用しているスマホにも入っています。このSIMを現地で利用できるものと差し替えると、概ね、現地の料金体系に従った、格安の通信が可能になるという訳です。
メリットはなんといっても費用の安さ。利用する地域や事業者、プラン(データ量、音声通話の可否)にもよりますが、例えばアメリカで10日間利用する場合、2千円程度から入手可能です。プランを選べば、電話通話(番号は新しく貸与されるもの)も可能です。
デメリットは、自身でいろいろ確認が必要な点。スマホが現地の通信方式に対応しているか、SIMカードを交換して利用可能か(SIMフリーか、SIMロックが解除できているか)、SIMカードによってはスマホ側で設定が必要(利用国以外のSIMでローミング設定が必要な場合も)など、苦手な方にとってはやや心配事が多いものです。
■結論 どの方法を選ぶ?!
1~2日と短期なら、日本で契約しているキャリアのローミングサービスも現実的です。費用は割高ですが、何かと手間が掛からずトラブルも少ないので、特に忙しい方に適した方法と言えます
数日なら、モバイルルーターとプリペイドSIMカードのどちらかで悩みます。通信設定などが不安ならモバイルルーター、費用や携帯性を重視するならSIMカードという判断で良いでしょう。
数日以上になると、SIMカードは、コストメリットが際立ちます。日本にいながらネット通販でも購入できるので、入手性も問題ありません。
先述の通り、渡航先の通信方式に手持ちのスマホが適合するかの確認が必要ですが、日本で利用者の多いiPhoneは、非常に幅広い地域で利用できるので、それほど心配いりません。必要事項を確認して、前向きに活用の検討をお勧めします。
スマホが自由に使えれば、出張も旅行もより快適に!パスポートの次に大切なアイテムかもしれません。

第89回「キャッシュレス化の本命はQR決済なのか?」前のページ

第91回「スマホで簡単VRゴーグル」次のページ

関連記事

  1. 第123回 空気をキレイに保って、メンテナンスを削減

  2. 第103回 リモートワーク、会社のパソコンを自宅から操作

  3. 第122回 テレビ感覚で使える超短焦点プロジェクター

最新の経営コラム

  1. 【昭和の大経営者】ソニー創業者・井深大の肉声

  2. 「生成AIを経営にどう活かすか」池田朋弘氏

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第129話 収束を迎えつつある中国新型コロナ肺炎
  2. 人事・労務

    第71話 優れた学卒社員が学歴差で不利にならない仕組み
  3. マネジメント

    第60回 『気働きで差がつく』
  4. 戦略・戦術

    第262号 「宣伝講習販売」と「通販」
  5. ブランド

    <事例―37 中村ブレイス(B2BとB2C)>世界に誇る技術力で義肢装具を製作し...
keyboard_arrow_up