いわきに行かねばならぬ用があり、せっかくですのでテロワールを表現しているレストランで勉強をすすことにしました。
ファンキーな友人の西野さんの友人のお店です。
店は高台の上にあり、とてもわかりにくい場所にあります。
しかし、すばらしい店。
ただいま、コロナ対策で、限定2組で営業しています。
テーブルに着くとにこやかに、本日の食材の案内にいらっしゃいます。
いわきの特大の目光、二日熟成の鰤、鰆、白アスパラ
隣村のルーサンと言う豆科の草を食べて育てた鮎川村の羊。
まずは泡から・・
SYN Chardnnay Pinot Noir Cuvee BLanc
最初のお料理は、葡萄海老とキャビアと愛媛の梶坊のキャビアライムです。
超レア食材の葡萄海老
昨年8月に『鮨わたなべ』で羅臼の葡萄海老を食べて以来です。
https://plaza.rakuten.co.jp/yumeakinai/diary/201908250000/
コンカッセにしたカボスの香りの大根のテクスチャもうまいです。
続いて、いわきの目光とタラの芽のフリット
いわきのレモンでマリネした蕗の薹と新玉ねぎ、人参のソースが添えてあります。
特大目光がさくっとふわっとして甘さもある。
ラングドックの塩分を感じる白ピクプール2018
2018 Domaine de Castelnau Chateau de Castelnau AOP Picoul de Pinet 2018
続いて、神経〆の鰤です。薄切りの腹身と厚切りの背の二種同時対比です。
蕪と人参のマリネと琵琶湖の自家製3%塩分のキャビアが添えてあります。
アクセントは梶坊のブラッドオレンジ。
薄切りの腹は蕪のソースと相性が良いです。
ブラッドオレンジとワインを合わせるとレモンのようなニュアンスが出ます。
分厚い鰤の背は噛み締めると旨味があり、ビネグレットで合わせた人参と相性が良いです。
ワインを飲んですぐだと鰤の血の香りがくる感じです。
最後にルッコラの花のゴマの香りが印象的。
複雑でうまいです。
鰤でここまでできるとは、天才シェフかもしれません。
続いては、福島の1kg以上の毛蟹です。
豆乳と白菜と菜の花があしらってあります。
こちらはわかりやすいおいしさですが、毛蟹らしいコクがあってとにかく甘いです。
次に、野菜のうまさ。
蟹と豆乳のせいだろうか、豆のニュアンスやその他野菜のうまさそれぞれをしっかり感じます。
秀逸です。
2018 Beaujolais Village Rose Chateau Thivin
ボジョレービラーユのロゼ
続いては、鰆です。こちらも二種同時対比。
人参とオレンジのソースが添えてあります。
ブドウの果皮感を感じるが料理と合わせるとオレンジの皮のやや渋いニュアンスです。
腹側は脂がよりあるからか甘さが際立ちみかんのようなニュアンスが出ます。
みかんと人参のソースが秀逸です。
ガストロバッグで皮のニュアンスを染み込ませた会津の白アスパラ
天然モリーユと川俣軍鶏からとったソース。
アスパラはフランスのアスパラのようなニュアンスがあり春らしいです。
アスパラは食べていくと甘さが際立ってきます。
福島のジャージー牛のバター
貴醸造
続いては、シェフのスペシャリティのフォアグラです。
福島の仁井田さんの麹のソースの泡を196度の液体窒素で固めたソースです。
冷たさと暖かさを同時に楽しめる料理です。
楢葉町の柚子がアクセントだそうです。
テクスチャあるフォアグラと麹のニュアンス。
やや、貴醸酒はリセットする印象です。
個人的にはもっと膨らみが出る方が好みかな。
メインディッシュは、ルーサンと言う豆で育てた仔羊です。
芹、徳利芋をあしらってあります。
こちらも切り方を変えて提供。
脂の香りはクリアーですね。
赤身にも適度に味わいがあり、あっさりですが食べ応えがあります。
ワインは、
2017 Corbieres Domaine des 2 Anes
デザートバリエ
小澤さんの苺の苺のアイス、麹のアイス、卵のタルトのバリエ。
ミヤルディズ
重量感のあるカヌレ
カリカリ感も良くうまい
ハーブティー
ミントとレモングラス、レモンバームかな。
時は来ましたね。
コロナショックで、これからはグローバル企業の時代は終わります。
お金の価値観も変わるでしょう。
食材の流れを考えることで、ローカルで食の循環を考え、実践する時代がきました。
レストランならできる。
そう考えると、レストランの役割はますます高くなりそうです。
そんなことを教えていただいたようです。
Hagiフランス料理店
〒973-8409 福島県いわき市内郷御台境町鬼越171−10
電話 0246-26-5174
HP: http://hagi-france.com/