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第三十八話 電話は笑顔で話せ(ソセイバイオ)

社長の口ぐせ経営哲学

健康ブームは依然続いているが健康関連企業は数多く、競争化に突入している。
創業が1975年、独自の商品開発と販売ルートを確立して事業展開しているのが、
ソセイバイオ株式会社(本社・東京都板橋区)である。
キノコ類の菌糸体(母菌、製法特許)を中心素材とする健康補助食品と化粧品の製造販売メーカーである。


同社の「そせいエンリッチクリーム」(40グラム入り、8400円=税込)は会社設立以来のロング・セラー商品で
固定客も多く、商品を通じた信頼関係が続 いている。
同社の日山繁雄社長(60歳)は「ビッグカンパニーでなく、グッドカンパニーを目指しています。
“信頼と誠実”がわが社のモッ トー。いいモノを提供すること、これは企業が生き残れる鉄則です」と語っている。


同社の特徴はシイタケ菌糸体から抽出したエキス「LEM」を基礎素材として使用していることである。
このエキスは30数年前から薬理作用が報告されている物質で、現在も研究が続けられている。
シイタケを子実体(キノコ)として生み出す基の生体系が「菌糸体」で、含有成分がケタ違いに多いことが証明されている。
古来、シイタケは「薬茸」として珍重されている。


最近、売れているのが、「そせいマイパワー」(125粒、7140円=税込)で、
シイタケ菌糸体エキスや霊芝菌糸体エキス、サメ軟骨を配合した健康補助食品である。
同社の販売は美容院ルートの卸販売と通販、最近、ネット販売にも力を入れている。
顧客づくりも、信頼と誠実をベースに着実に積み上げていくやり方である。


日山繁雄社長は「客がすべて」「電話は笑顔で話せ」を社員に徹底している。
メーカーが気をつけなければならないことは、お客さんの言い分を徹底して聞けるかどうかである。
押し付けは通用しない時代に入っているという。現場においては、電話応対が重要であると社員に常に呼びかけている。
「笑顔で話す」ことは見えない相手にもわかるという考えである。


同社の今の課題は人材育成という。事業を拡大するにあたって不可欠なのが、適材適所の人材を配置できるか。
「常に現役の精神で引退はない」という強きの姿 勢を持つ日山社長。
仕事を通じて社会貢献を目指す同社は、経営者自ら自己を磨きながら、後輩を積極的に育ていこうと動き出している。


 

                                                             上妻英夫

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