◆ キャンディーブーケ◆ 新しいライフスタイルに注目する |
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街路樹を飾るクリスマスや正月のイルミネーション、デザイナーが腕を競い合うショーウィンドウの 洒落たディスプレイ、趣向を凝らしたホームパーティー、ハロウィンパーティー…。 この10年くらいの間に、欧米流の華やな風習が、本格的に私たちの生活に広がってきた。 新しい風習が広がれば、新しい需要が発生する。 ホームパーティーの手土産用のチョコレート、テーブルウェア、パーティー用の衣装などが売れ始めた。 東京・千代田区の『キャンディーブーケ』も、こうした流れにのって順調に売上を伸ばしている。 『キャンディーブーケ』が販売しているのは、造花やセロファンなどを組み合わせてアレンジした キャンディーの花束だ。そのノウハウは、クリスマスのデコレーションや店舗のディスプレイなどにも応用できる。 アメリカでは、昔から、キャンディーを使ったデコレーションが盛んだった。 家庭でも、一般の小売店でも、各自が工夫をこらしてキャンディーを華やかにアレンジする。 同店を経営する株式会社K.B.CのCEO寺村栄子さんは、 アメリカで、こうしたキャンディー文化を見て、いつか日本にも広めたいと考えていた。 しかし、ノウハウもなければ、仕入先も分からない。 そのまま20年近くが経過したが、 ある時、ネットで、アメリカにキャンディーブーケのFC展開している企業を発見した。 忙しい時代には、わざわざキャンディーブーケを自分で作るより、 買った方がいいと考える人が増えたのかもしれない。 寺村さんは、すぐにアメリカに飛び、2002年にFC契約を結んだ。 FCになれば、キャンディーをアレンジするためのノウハウも取得できるし、 きらびやかなキャンディーやアレンジのための洒落た材料の仕入れ先も確保できる。 FC加盟後、見本市に出店すると、キャンディーのデコレーションは、たちまち人々の目をひきつけた。 ホテルのクリスマスツリーの飾り付けやテレビ番組の舞台セットなど、思わぬ注文が次々に舞い込んだ。 キャンディーブーケの市場の可能性をはっきり確信できたので、半年後に店舗をオープン。 ちょっとした手土産、就任祝い、開業祝い…。様々な目的でキャンディーブーケは利用された。 花束よりも、キャンディーブーケの方が抵抗ないと話す男性もいたという。 披露宴終了後の客の見送りの時に、 カップルが、本物の花ではなく、小さなキャンディーブーケを配ることが、すっかりポピュラーになった。 新しいライフスタイルに注目していれば、それに関連した新しい需要を必ず発見できるはずだ。 それが、海外の料理やインテリアといった文化的事業なら、 キャンディーブーケのように、その国にFCが存在する可能性もある。 FC加入料を支払い、ノウハウ不足を補い、スピーディに参入し、 順調に売上を伸ばしている同社のやり方は、一つの参考になるはずだ。 (カデナクリエイト/竹内三保子) ◆ 社長の繁盛トレンドデータ◆ キャンディーブーケ 住所:東京都千代田区神田神保町1-35-8 最寄り駅:東京メトロ半蔵門線/都営三田線/都営新宿線 神保町駅より徒歩5分 TEL:03-3292-0051 http://www.candybouquet.co.jp/ |