3月になってからいろいろと策を弄するのは賢明ではありません。3か月前ぐらいから決算準備は始めるものです。
P/LもB/Sもこの日が基準日なんです。
特にB/Sは、銀行も税務署も取引先に明らかにするのですから、重要な一表になるのです。
経営者の意図が表れているはずです。
経営者の通信簿、成績表なのです。
会社納税金を低くしたい ――― 税務署
こんな大切な日のP/L、B/Sをどのようにするかと考えるのが経営者の仕事の1つです。
それを未熟な自社の経理の記帳担当の社員に、また、納税金額の計算をするだけの税理士さんに任せっぱなしにしていていいのでしょうか?
本来は、税理士が一番身近な士業なので、経営的アドバイスをしなければならないのですが、ほとんどの税理士は、税や経営の相談にのれないのです。
資金繰りが逼迫していても、納税の事しか考えられないのです。
収益性指標 ――― 総資産経常利益率
安定性指標 ――― 自己資本比率
金融信用力 ――― 有利子負債償還年数
期末日、その日、一日、この指標を良くすればいいのです。
「はい、今年は、期末が土日なため金曜日に多く仕入れを発生させてしまいました」
「売掛金が前年より増加していますね?」
「はい、今年は期末が土日なため、入金が遅れておりました」
「買掛金、支払金が前年より増加していますが…?」
「はい、今年は期末が土日なので支払いが遅れておりまして……」
期末日に仕入れは、おこさない。
する場合でも、4月1日、2日付の伝票にする。
期末の売掛金が増加しないように注意を喚起して、回収を早める。
4月1日、2日、3日に入金されたものは、売掛から落とす(違法ではない!)。
不良売掛に対しては、全力を注ぎ、早く解決する、落とす。
期末日の当座性預金は、少ない方がよいのです。
短期借入金等も含めて、負債を減じた方が良いのです。
よって、出来る限り支払った方がB/Sは、美しく見えるのですが…
次期の初めの月は増えてもかまわないのですから……。
期末には固定資産も整理しておきたいものです。
期末は、経理担当者も何かしら忙しいものです。
そうでなくても、月末月始は、なぜか忙しい!忙しい!といいます。
冷却機、室外機、工作機械、不良な機械が残っていないでしょうか?
行方不明ってのはありませんか?
貸付金、実態と契約書と催促状、手続きは行われているでしょうか?
資産は、買う時は注意しますが、買ってしまえばほったらかし…
使わない物、時価から下落しているものは、どうか、利益が出る期に損金として落とす努力をしようではありませんか?
消費税増税で期末1週間の売上は、前年比160%アップ、現金有高が増加していました。
対策は出来たのに、B/Sの弱いトップは対策がわからなかったのです。