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銀行は「短期借入金」での融資をやりたがります
「短期借入金」は本来、運転資金のための融資です。ところが、決算書を拝見していると、そうとは思えないケースを見かけるのです。
その場合、よくあるのが、「支店長に頼まれて短期で借りました。」というものです。支店長は「短期借入金」を使いたがるのです。
その理由は、「短期借入金」なら、支店長決済で融資できるからです。「長期借入金」の場合、本部の審査部を通す必要があります。となると、時間もかかるし、当然、稟議書が必要になります。要するに、面倒くさいのです。
借りる側も無頓着で、「短期」でも「長期」でも構わない、と考えがちです。しかし、本来長期のものを、短期で借りることにより、流動比率など、経営指標がバランスを崩します。少なからず、銀行格付(スコアリング)の点数に、影響を及ぼします。
支店長に勧められたからといって、安易に「短期借入金」で資金調達をしないでほしいのです。