menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第22回  「分散投資の必要性」

会社と社長のための資産管理講座

都市銀行の1年定期預金金利が0.12%の時代、資産運用は他力本願ではどうにもなりません。
しかし、何とかしようと自力で資産運用に取り組んでも、方法を誤れば大きなリスクにさらされます。
そこで重要なのが分散投資です。


分散投資の1つに、投資する国や通貨の分散が挙げられます。
日本人の個人金融資産のうち外貨建資産はわずか3%程度で、ほとんどが円建て資産です。
しかし、今後の人口減少と国力低下により、中長期的には円安が懸念され、輸入インフレに対する備えも必要です。
そこで、投資する国や通貨を分散するため、円と反対の値動きをする米ドルやユーロ、資源国通貨であるカナダドルや
豪ドル、豊富な資源と人口を有するBRICs諸国も投資対象にします。


2つめの手法は、株式・債券・不動産投資信託・金などそれぞれ違う値動きをする金融商品への分散です。
資産価値の一方的な下落や乱高下を防ぐためには、環境変化と共に価格が変動しても、
互いの値動きが相殺し合って全体として価格変動を緩やかにすることが必要です。
会社経営だけでなく、個人生活の最大の敵はインフレです。
預貯金がインフレに弱い一方で、実物資産の金や株式にインフレ抵抗力があることは歴史的に証明されています。


3つめの手法は、購入時期の分散です。
最良のタイミングで投資をすることは、プロでも難しいので、最初から投資資金を小分けし、
購入時期を計画的に分散する「ドルコスト平均法」が有効です。
「ドルコスト平均法」とは、値動きのある商品を定期的に、一定金額ずつ購入し続ける方法で、平均購入単価を低く抑える
効果が期待できます。購入時期を分散することで、より低いリスクからより高い収益を上げる可能性が高まります。


4つめの手法は、投資期間の分散です。
会社も個人も一時的な投資の失敗で資金繰りを悪化させる事態は避けねばなりません。
投資資金をいつでも換金できて安全性を重視した「短期資金」、5年後の設備資金のように使用目的はあるが
一定期間運用できる「中期資金」、特に使途はなく余裕をもって運用できる「長期資金」の3つに分類すれば、
選択できる金融商品の種類も絞ることができます。


リーマンショックのような金融危機は百年に1度かもしれませんが、
通常規模のバブルの発生と崩壊は5画像:Macで全角チルダの表示7年に1度は起きています。
しかし、分散投資の4つの方法に配慮しておけば、ショックの影響を軽減し、
中長期的なグローバル経済の成長に対応していくことが可能になるのです。

第21回  「自社株相続に関する条件整備にも関心を!」前のページ

第23回  「ライフプランで描く事業承継とセカンドライフ」次のページ

関連記事

  1. 第43回「31年ぶりの貿易赤字に危機感を持とう」

  2. 第93回「タワーマンションを取り巻く環境変化」~不動産市況・税制改正・経年劣化のリスク~

  3. 第3回 人口減少社会にどう対処するか

最新の経営コラム

  1. 第183回 菊寿司 @福島県相馬市原釜 ~地魚主体の握り

  2. 第七十一話_禁断の組み合わせから地域活性化へ - 和歌山県田辺市のうなぎ販売展の革新的ビジネスモデル

  3. 第179回 米国に制裁されても反米しない華為

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 社員教育・営業

    最終回 成長課題 管理職の部下育成術(62)
  2. 健康

    第16回 「氣圧法」
  3. 製造業

    第155 号 情報の共有化の真の意味
  4. 不動産

    第61回 エレベーターの台数と仕様について
  5. サービス

    117軒目 《バーボンの品揃え日本一》十年@大阪府大阪市北区
keyboard_arrow_up